食べ残したら持ち帰る 野々村真希 農学博士 連載「口福の源」
飲食店で注文するとき、何を食べるかと同じくらい、食べきれるかどうかを気にしてしまう。年を取って食べられる量が減ってきて、無理に完食するとおなかが痛くなるからだ。お皿に食べ残したまま店を出るのは何とか避けたいので、近頃は持ち帰り用の容器を持っていくことにしている。 いっぽう周りを見渡してみると、そん...
広がる「腸内環境市場」 細菌研究進む 田中太郎 共同通信編集委員
今、「腸内細菌」の研究が熱い。消化器疾患だけでなく、多くの病気の発症や悪化に関わっていることが分かってきた。それだけではない。例えば持久力など、人のさまざまな能力とも関連がありそうなことも見えてきた。既に1500億円規模とされる腸内環境市場の拡大は必至で、多くの企業が参入を図っている。 人の大腸に...
海の未来、次世代と一緒につくりたい 佐々木ひろこ フードジャーナリスト 連載...
この5月、私たち「Chefs for the Blue」は、新しいプロジェクトを立ち上げた。魚の減少が止まらない海の現状と、その現実に対する危機感が広がらない社会の課題から啓発活動を続けてきた私たちだが、若者との協働プロジェクトはこれが初めてとなる。 「THE BLUE CAMP(ブルーキャンプ)...
塩分の多い土壌で甘み増す 高知の徳谷トマト 眉村孝 作家 連載「口福の源」
初めて徳谷トマトを口にしたのは2000年代半ば、前任者からの引き継ぎで高知を訪れたときのことだ。引き継ぎを終え、職場から前任者が行きつけの居酒屋へ向かう。店のメニューにそのトマトがあった。(写真:2004年3月、筆者撮影) 大きさは通常のトマトよりかなり小さい。外見は濃い赤色で、半分に切ると、中身...
食料・農業・農村政策の新たな展開方向を決定 週間ニュースダイジェスト(5月28...
▼適正価格への取引推進(5月29日) 農林水産省が決定した農政の基本方針となる「食料・農業・農村基本法」の見直しに向けた中間取りまとめは、農業・食品産業はコスト上昇分を販売価格に反映することが難しいと指摘し、農産物などの適正な価格形成に向けた取引が推進される仕組みづくりを検討するとした。2024年...
「一人一人の食料安保」 新たな定義に政策転換を期待 アグリラボ所長コラム
食料・農業・農村基本法の見直しを議論してきた農林水産省の基本法検証部会(部会長・中嶋康博東大大学院教授)は5月29日、野村哲郎農相に中間取りまとめを提出した。同省は意見の募集や地方説明会を経て、「農政の憲法」とも言われる基本法の改正を目指す。 中間取りまとめの中で特筆すべき点は、食料安全保障につい...