もう一つの3・11 語り継ぐ農業用ダム湖の決壊 小池智則 共同通信福島支局長
福島県のほぼ中央部、須賀川市の山あいに慰霊碑がある。「悲劇を二度と繰り返さないよう後世に語り伝える」。ここは2011年3月11日に発生した東日本大震災の被災地。ただ、津波でも原発事故でもない。「内陸の大水害」の現場だ。 震災で須賀川市は震度6強の激震に見舞われた。中心部にある市役所庁舎は損壊が激し...
吉川元農相に有罪判決 週間ニュースダイジェスト(5月22日~28日)
農相だった2018~19年に大手鶏卵会社の前代表から現金計500万円の賄賂を受け取ったとして収賄罪に問われ、無罪を主張した吉川貴盛元農相に対し東京地裁は懲役2年6月、執行猶予4年、追徴金500万円の有罪判決を言い渡した(5月26日)。吉川被告は国際機関が策定したアニマルウェルフェアの指針案に、農林...
飼料の国産化が重要 ウクライナ戦争で 農林中金理事長
農林中央金庫の奥和登理事長は、ロシアのウクライナ侵攻による農業分野への影響について「肥料、飼料、燃料が高騰している。トップ(川上)がつぶれた時にうまく調達できない」と述べ、資材の調達先の見直しが必要との認識を示した。5月25日の決算発表会見で述べた。 サプライチェーン(供給網)の複線化の具体例とし...
相手を説得するリーダーシップが必要 市町村長アンケートから提言 NIRA総研
公益財団法人NIRA総合研究開発機構(NIRA総研)がこのほど公表した研究報告書「人口減少社会に挑む市町村長の実像と求められるリーダーシップ」は、全国の市町村長は総じて関係者の説得に努力する勤勉なタイプが多いものの、その性格が実際の行政に生かされていないと分析した。報告書は「自分の考えを伝えて、相...
施設の漏水で農業用水停止 週間ニュースダイジェスト(5月15日~21日)
愛知県豊田市の取水施設「明治用水頭首工」で大規模な漏水事故が発生し、県内の農地5400㌶に給水できなくなった(5月17日)。管轄する東海農政局は施設のある矢作川にポンプを設置し工業用水を優先して確保しているが、農業用の給水は停止した。 金子原二郎農相によると、施設から取水している水田は4730㌶。...
ウクライナ農業支援でG7一致 週間ニュースダイジェスト(5月8日~14日)
主要7カ国(G7)はドイツのシュツットガルトで開いた農相会合で、世界的食料危機の回避に向け、ウクライナの農業復興の支援、食料・肥料価格の国際的監視を明記した共同声明を採択した(5月14日)。声明は不当な輸出制限の抑止も盛り込み、ロシアの輸出規制を強く非難した。 国連食糧農業機関(FAO)は5月6日...