つくる

食品値上げは10月ピークか  週間ニュースダイジェスト(8月28日~9月3日)

2022.09.05

ツイート

食品値上げは10月ピークか  週間ニュースダイジェスト(8月28日~9月3日)の写真

 9月がスタートし、ハム・ソーセージやスナック菓子などが順次値上げとなり、外食にも値上げの動きが続いている。帝国データバンクの調査では、株式を上場する主要飲食料品メーカー105社は9月は2424品目を値上げするのに続き、10月には年内最多の6532品目の値上げを予定している。ただ11月以降は458品目にとどまっており、落ち着いていく可能性がある(9月1日)。
 先進7カ国(G7)でみても食料の値上がりが加速しており、各国の食料価格指数の上昇率(前年同月比)は7月に、半年前の1月の約1.6~4.5倍に達した。異常気象やコロナ禍、ロシアのウクライナ侵攻の影響が長引いているためだ。
 西村康稔経済産業相は、全国の漁業者が漁業を継続できる対策に使う基金の創設を目指すと述べた(8月30日)。


 ▼基金創設表明(8月30日)
 東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を巡り、西村康稔経済産業相は記者会見で、風評被害対策の300億円の基金と別に、全国の漁業者が漁業を継続できる対策に使う「新たな基金創設を目指す」と述べた。全国漁業協同組合連合会は大型基金の創設を求めている

 ▼食料安保は事項要求(8月31日)
 農林水産省が決定した2023年度の概算要求額は、22年度当初予算比17.7%増の2兆6808億円。主食用米から麦や大豆へ転作を促す交付金として3460億円、国産飼料の生産拡大などに71億円と充て、食料安全保障の強化経費は秋以降に詳細を詰める「事項要求」とした
 関連記事:生産優遇の農水予算膨張 アグリラボ所長コラム

 ▼24道府県「平年並み」(8月31日)
 農林水産省が発表した8月15日現在の2022年産水稲の作柄概況は、天候に恵まれた岩手や新潟など24道府県を「平年並み」、宮城や石川など11都府県を「やや良」だった。日照不足や大雨などの影響で青森や秋田、福岡など11県は「やや不良」とした

 ▼ピークは10月(9月1日)
 帝国データバンクが発表した調査結果によると、上場する食品企業105社が10月に値上げする食品は6532品目に達し、今年に入り月別で最多となる。食用油や小麦などの原材料高や、包装資材費・物流費の高騰、円安進行が値上げの理由となっている

 ▼円安で輸出好調(9月2日)
 農林水産省が発表した7月の野菜・果実の輸出額は、円安が追い風となり前年同月比24.8%増の46億円と伸びた。シャインマスカットなどブドウが26.9%増え、前年にコンテナ不足があったナガイモは2.2倍。今年1~7月累計では野菜・果実全体で9.9%増の293億円となった

 ▼クジラ生肉最高値(9月2日)
 青森県沖で8月下旬に捕獲されたニタリクジラの生肉が東京都江東区の豊洲市場で取引され、最高値は1㌔21万円と生肉の取引価格としては2019年の商業捕鯨再開以降で最高となった。取引されたのは捕鯨大手の共同船舶(東京)が捕った計約2㌧

最新記事