宮下農相、水産風評対策が試金石 不毛なWTO協議 アグリラボ編集長コラム
「処理水」を「汚染水」と言い間違え、内閣改造の前日に「これ以上は息が切れてしまう」とダウン寸前だった野村哲郎氏に代わって、宮下一郎氏(写真=農水省HPから)が農相に起用された。自民党農林部会長を経験するなど農林水産行政に精通しており、岸田文雄首相は、「食料安全保障の強化」に期待を示した。 しかし、...
生物農薬の開発が活発に 農薬市場、有機農業推進で 田中宏和 矢野経済研究所フ...
農林水産省が「みどりの食料システム戦略」に掲げる重要業績評価指標(KPI)では、化学農薬使用量(リスク換算)を2030年までに10%、2050 年までに50%に低減する目標を設定している。新規農薬の開発には、少なくとも10 年を要するため、目標達成は一足飛びには行かない。よって当面の間、農薬メーカ...
米粉代替作戦 小視曽四郎 農政ジャーナリスト 連載「グリーン&ブルー」
コメがついに麺にも抜かれた、と総務省調査(2人以上家庭、平均世帯人員2.91人)が伝えていた。2022年の食品支出額がコメは1万円台に転落し(1万9825円)、パン(3万2497円)、麺類(2万112円)の後塵を拝することに。22年は輸入小麦高騰でパンなどが値上げラッシュ。コメは安かったのに、消費...
国内資源の利活用重要に 肥料原料、調達が不安定化 中川純一 矢野経済研究所フ...
日本は主な化学肥料の原料である尿素、リン酸アンモニウム(リン安)、塩化カリウムのほぼ全量を輸入に依存している。農林水産省によると、2020年度は尿素は輸入量の8割以上をマレーシアと中国に、リン安は9割を中国に、塩化カリウムは9割弱をカナダとロシア、ベラルーシに依存している。(写真はイメージ) 世界...
22年の農業景況感が過去最悪 飼料高が畜産直撃 日本公庫が調査
日本政策金融公庫が14日発表した農業景況調査(2023年1月調査)によると、2022年の景況DI(「良い」という回答の割合から「悪い」という回答の割合を差し引いた数値)はマイナス39.1と、前年実績から9.5㌽悪化し、1996年の調査開始以来の最低となった。23年の見通しもマイナス31.8で、22...
酪農でも「異次元対策」を 王国・北海道に危機 小視曽四郎 農政ジャーナリスト
「どんな寒い年でも草は生える、草があれば牛は飼える、牛の糞尿があればよい土ができる」。約120年前、そんな信念で牛飼いを始め、荒ぶる自然と厳寒に立ち向かい、今日の酪農王国、北海道の礎を築いた黒澤酉蔵翁の言葉だ。(写真はイメージ) 明治期、北海道に渡った開拓民は当初、施肥をせず粗放的農業を行い、収量...