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コラム

栄養素で考えたい食料自給率  タンパク質に着目する北欧  アグリラボ所長コラムの写真

栄養素で考えたい食料自給率  タンパク質に着目する北欧  アグリラボ所長コラム

 ウクライナ戦争や新型コロナの感染拡大で食料自給率に対する関心が高まり、政策課題として参院選の焦点の一つにもなった。しかし、相変わらず「先進国最低の37%」という数値が独り歩きし、一般論として国内生産の重要性が認識されても、具体的な議論が深まらない。(写真:デンマークの穀倉地帯。タンパク質の完全自給...

農地転用に防災の視点を  宅地化が招く水害拡大  アグリラボ所長コラムの写真

農地転用に防災の視点を  宅地化が招く水害拡大  アグリラボ所長コラム

 農作物がぐんぐん育つ時期を迎えた。一方、「数年に一度の豪雨」が、毎年のように襲来する。特に被害が大きいのは、もともと水と共生してきた田畑を転用して造成した住宅地だ。農地転用における防災の視点の強化が不可欠だ。(写真はイメージ)  国内生産力の衰えを考えると、農地転用そのものに慎重であるべきだが、開...

欠ける生活者目線  生産に偏る食料安保議論  アグリラボ所長コラムの写真

欠ける生活者目線  生産に偏る食料安保議論  アグリラボ所長コラム

 食品の値上げが相次いでいる。夏以降も一段の値上がりが確実で、消費者は不安を募らせている。背景には新型コロナの感染拡大やロシアによるウクライナへの侵攻があり、食料安全保障に対する意識が高まってきた。  自民党は2月24日に「食料安全保障に関する検討委員会」(委員長・森山裕元農相)を設け、肥料など農業...

「理念」共有できるか  みどりのシステム戦略の課題  アグリラボ所長コラムの写真

「理念」共有できるか  みどりのシステム戦略の課題  アグリラボ所長コラム

 昨年5月に農林水産省が策定した「みどりの食料システム戦略」を推進するための新法が4月22日に国会で可決・成立し、有機農業の拡大や化学農薬・肥料の低減など「持続可能な農業」と「地球環境の保全」の両立を目指す政策が動き始める。  ただ、自治体や農業生産者ら現場では戸惑いも多い。「何のため」「誰のため」...

ウクライナ農政のミステリー  農地改革で利害対立かの写真

ウクライナ農政のミステリー  農地改革で利害対立か

 連日連夜トップニュースはウクライナ戦争だが、ウクライナの農業政策の首脳陣が激戦中に交代したことはほとんど報道されていない。農業政策をめぐり、ウクライナの内部に激しい利害対立がある可能性がある。  共同通信アグリラボの勉強会「めぐみフォーラム」で4月13日に講演したウクライナ研究の第一人者である岡部...

集中から分散へ  電力警報に学ぶ食料供給  アグリラボ所長コラムの写真

集中から分散へ  電力警報に学ぶ食料供給  アグリラボ所長コラム

 首都圏では桜が散り始めたが、わずか半月前までコートを手放せなかった。特に、3月21日夜から22日朝にかけては雪が舞うような寒さで、経済産業省は初の電力需給逼迫(ひっぱく)警報を発令した。  恥をさらすようだが、このような警報が存在することを知らなかった。東日本大震災以降、電力供給の綱渡り状態が継続...