埋没した消費者視点 生産最重視の食料安保大綱 アグリラボ所長コラム
岸田文雄政権は昨年末に「食料安全保障強化政策大綱」をまとめ、「構造転換」を打ち出した。しかしその具体策は国内生産を最重視する内容で、従来の政策と本質的に変わらない。食料安保を強化するためには、視野の狭いたこつぼ型の発想から脱却し、貧困対策などと融合した総合的な政策が必要だ。 政府は昨年12月27日...
宮崎が3.9%増で4位 2位の鹿児島5000億円に迫る 21年の農業総産出額
2021年の都道府県別の農業総産出額は、北海道が1兆3108億円(前年比3.5%増)と首位で、2位は鹿児島の4997億円(4.7%増)、3位が茨城の4263億円(3.5%減)と続き、トップスリーは前年と同じだった。昨年12月27日、農林水産省が発表した。 4位は3478億円と3.9%増えた宮崎で、...
食料安保の政策大綱決定 週間ニュースダイジェスト(12月25日~31日)
政府は食料安全保障の強化を目指す「食料安定供給・農林水産業基盤強化本部」の会合を首相官邸で開き、農産物の国産化や堆肥などの国内資源の活用を柱とする政策大綱を決定した(12月27日)。農業構造を転換し、食料や肥料の輸入依存脱却を図る。自給率の低い穀物や肥料の国産化に必要な財源は「毎年の予算編成過程で...
企業農地特例の全国展開せず 週間ニュースダイジェスト(12月18日~24日)
政府は国家戦略特区諮問会議を開き、兵庫県養父市に限り認めている企業による農地取得の特例を、全国展開しない方針を決定した(12月22日)。地方自治体が規制緩和を提案し、国が認定する「構造改革特区」に基づく事業に移行する。来年の通常国会に構造改革特区法改正案を提出する。安倍政権の看板政策の一つだったが...
農福連携の有機卵増産など6事業に 農林水産業みらい基金の助成決定
創意工夫で課題に挑む地域の農林水産業者を支援する「農林水産業みらい基金」(東京)は20日、2022年度の助成対象事業6件を決定したと発表した。助成総額は9億3784万円。 同基金は14年3月に農林中央金庫が200億円を拠出して設立。22年度の助成事業は5月14日~6月30日に一般公募し、全国から計...
函館の真昆布がピンチに だしのベース、食文化の危機 佐々木ひろこ フードジャ...
「天然真昆布が深刻な枯渇」というショッキングなタイトルを新聞の片隅に見つけたのは、昨年の夏だった。真昆布(マコンブ、写真)の産地、北海道函館市ではかつて年間1000㌧を超える水揚げを誇ったが、1144㌧を生産した2015年度を最後の豊作年に減少を続け、20年度は144㌧、21年度は61㌧にまで落ち...