新たな農業界の担い手へ 日本農業経営大学校が卒業式
2023.03.15
農業経営者教育を専門とする日本農業経営大学校(東京都港区、合瀬宏毅校長)は15日、2022年度の卒業式を行った。2年間の課程を修了した第9期生の4人は宮城県、福島県、千葉県、宮崎県でそれぞれ就農し、経営者としての独り立ちを目指す。
同校を運営する一般社団法人アグリフューチャージャパン(AFJ)の理事長を務める合瀬宏毅校長は、「ウクライナ情勢や地球環境問題、人手不足もあって、農業の経営環境は今後も厳しさを増していくが、困った時はこの2年間勉強したことを思い、魅力的な農業、サステナブル(持続可能)な社会の実現に努めてほしい」と激励した(下の写真)。
AFJに出資する会員を代表し農林中央金庫の川田淳次常務執行役員(下の写真)はあいさつで、「農業経営者として孤独になる局面もあると思うが、いつもアンテナを高くし、国際情勢も取り入れて活躍してほしい」などと述べた。
卒業生を代表し江藤悠さんが答辞で「これから農業の現場でさまざまな困難が待ち受けていると思うが、本校の卒業生としての大きな自覚と誇りを持ち、それぞれの就農地域、日本の農業を変革していける経営者になれるよう、精一杯の努力を続ける」と決意を示した。
9期生4人の氏名(敬称略、就農予定地)は以下の通り。山嵜遥加(千葉県銚子市)▽藤井大輔(福島県石川町)▽江藤悠(宮崎県都農町)▽稲邉隼人(宮城県登米市)。9期生は21年4月に入学。23年2月には「卒業研究発表会」で、卒業後に取り組む農業の具体的な計画を発表した。
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