挙国一致の基本計画に期待 少数与党下の農政 アグリラボ編集長コラム
石破茂首相は訪米し2月7日(現地時間)にトランプ大統領と初の会談に臨んだ。驚いたのは、会談の中身ではなく、帰国後に開口一番「(首脳会談は)1回で終わりじゃない、この後何度も何度もやるでしょう」(9日のNHK日曜討論)と言い切ったことだ。少数与党の石破内閣は苦しい国会運営を迫られており、まさしく「一...
コメ交渉の実像伝えず 期待外れの外交文書 アグリラボ編集長コラム
新年を迎えてもコメ相場の高騰が続き、ついに関税を払ってでも米国産を輸入する業者まで現れた。内外価格差の縮小で少し割高でも「量」を確保したいという判断だ。コメは関税を払えば輸入できるが、これまでは国家貿易であるミニマムアクセス(MA)の枠内に封じ込められてきた。 この枠組みができたのが1993年に決...
スイスに学べ新基本計画 農政の長期展望 アグリラボ編集長コラム
(憲法修正にドイツ語で「賛成」(Ja)を呼びかける看板=2017年9月、スイス・ルツェルン近郊) 来年春を目指して、農業政策の中期(おおむね5年)の指針となる基本計画の策定が進んでいる。これまでと異なり、5月の基本法改正によって「少なくとも毎年1回、目標の達成状況を調査し公表」することになっている。...
超党派農政はありうるか 政策協議に期待 アグリラボ編集長コラム
11月11日に招集された特別国会の首相指名選挙で自民党の石破茂総裁が選出され、第2次石破内閣が発足した。与党は個々の政策について野党と協議して政権の運営を図る。 当面、不安定な状況が続くが、より民意に近い政策を形成するための好機でもある。与野党、あるいは野党間で政策協議を繰り返し、国会で論争を深め...
農政への影響は限定的 総選挙で与党過半数割れ アグリラボ編集長コラム
10月27日投開票の衆院選は、自民、公明両党の与党が計215議席にとどまり過半数(233)を割り込んだ。政権運営は混迷を極めている。特別国会での首相指名選挙が最大の焦点となるが、自民党が下野しない限り農業政策への影響は限定的だ。 石破茂内閣は、首相と林芳正官房長官が農相を経験しているだけでなく、農...
総裁候補、農政を語らず 結束する農林議員 アグリラボ編集長コラム
事実上の次の首相を選ぶ自民党の総裁選が大詰めを迎えているが、農業に関する政策の議論は深まっていない。各候補は、農村を訪れてトラクターに乗ったり、特産品を試食して「おいしい」と連発したりして農業を大切にする姿勢をアピールしているが、具体的な政策には踏み込んでいない。 「農林水産業を魅力的にする」「食...