肉ブームに陰りも 畑中三応子 食文化研究家
2013年前後から"空前"の肉ブームが続き、熟成肉や赤身肉などが人気を集めてきた。ところが最近、菜食関連の話題がメディアで急に目立つようになり、さすがの肉ブームに陰りが見えてきた。 理由は、大きく二つある。一つは、環境問題への関心の高まりだ。大量の土地と穀物、水を必要とする畜産業は環境に悪影響を与...
サバ缶ブームをどう考えるか 野村亮輔 アジア太平洋研究所
(写真はイメージ) 昨年12月に発表された貿易統計に興味深いデータがあった。それはサバ缶の輸入量が全国、関西ともに過去最高だったというものだ。調べてみると、確かに2019年1月から10月分の全国のサバ缶の輸入量は4万5183㌧(前年同期の2.5倍)、関西は9837㌧(同2.3倍)で、いずれも過去最高...
空き家に命を吹き込む 沼尾波子 東洋大学教授
共同通信社の加盟新聞社などで主催する「地域再生大賞」を2019年度に受賞したのは、NPO法人ふるさと福井サポートセンターであった。福井県美浜町を中心に、地域の空き家を活用するための仕組みを丁寧に構築し、空き家を拠点としたさまざまな地域づくり活動の展開を下支えし、人々のつながりを作る取り組み活動を行...
常春の島のシイタケ 小島愛之助 日本離島センター専務理事
八丈島は東京都心の南方約300キロメートルに位置する離島である。八丈島といえば「くさや」が有名だが、今ここで新たな特産物が生まれている。 それが「うみかぜ椎茸」である。栽培しているのは、大沢竜児さん、生まれも育ちも八丈島である。 島の年間平均気温は約18度で、冬でも暖かく、夏でもさほど高温にならな...
波佐見の朝飯会 陣内純英 西海みずき信用組合理事長
長崎県佐世保市の隣町に陶磁器の産地波佐見町がある。 波佐見焼といえば、かつては白地に呉須の青と相場が決まっていたが、今や機能的なデザインやカラフルな色使いで人気を博している。陶器市ではあちこちから「これ、かわいい!」と声が上がる。東京ドームのテーブルウエア展示会(昨年2月)でも、センターの位置を占...
都市農園 30~40代に期待 廣瀬愛 矢野経済研究所フードサイエンスユニット研...
ガーデニング・家庭菜園市場では近年、主力顧客層だったシニアが80代に差し掛かり、引退傾向にある。このため30~40代の若年層の取り込みが喫緊の課題となっている。 矢野経済研究所による消費者調査では、ガーデニング・家庭菜園愛好者が感じている課題が分かった。「場所」、「時間」の確保が難しいということと...