暮らすように旅をする 小島愛之助 日本離島センター専務理事
島根県隠岐郡海士町は、島根半島の北約60㌔の日本海に浮かぶ隠岐諸島の島前にあり、島前三島の一つである中ノ島を主島とする1島1町の自治体である。地方創生のトップランナーとしても名高い自治体であるので、ご存じの方も多いのではないだろうか。 隠岐諸島は聖武天皇の御代(724年)以来、長らく遠流の地であり...
地域で道を守る 沼尾波子 東洋大学教授
私たちが日々、利用する道路や橋梁の老朽化が問題となっている。道路や橋梁は、陥没や崩落が起これば人命に関わる事態ともなりかねず、適切な維持管理が求められる。早期の維持補修を通じた長寿命化対策は、中長期的なコスト削減につながるともいわれる。 だが、実際には、財政難や公務員数の削減により、道路・橋梁に対...
地域に誇れるものづくり スズ鋳物工場に年間12万人 出町譲 ジャーナリスト
富山県高岡市は人口17万人、鋳物のまちとしても知られる。 中心街を歩くと、至る所でシャッターを閉めた店舗を見かける。かつて商都としてにぎわっていたのがウソのようだ。 ところが、私は、ある数字に驚いた。鋳物メーカー、「能作」の工場の見学者数だ。その数は、年間12万人だ。最多の17万人瑞龍寺に次ぎ、市...
ちくわ2本で筋肉量アップ ニッスイ、「速筋タンパク質」アピール
スケトウダラ(スケソウダラ)の身に多く含まれる「速筋タンパク質」を1日4.5g食べると、下肢の筋肉量が約1.5%アップした、とする研究結果を、日本水産などがこのほどまとめた。 スケトウダラはかまぼこやちくわの原料として使われることが多く、製品によって含有量は違うが4.5gはちくわ約2本(約60g)...
産地と消費者の相互理解こそ重要 気象災害激甚化と持続可能な農業を議論
農業経営者育成の専門教育機関である日本農業経営大学校(東京都港区、堀口健治校長)は29日、気象災害が激甚化する中で、持続可能な農業をどう実現するかについて農業関係者が意見交換するイベントを、東京・大手町で開いた。 登壇したのは、産官学の連携組織「気象ビジネス推進コンソーシアム」の越智正昭人材育成ワ...
被災の村から〝羊肉革命〟 山田昌邦 共同通信福島支局長
「この村から世界に通用する羊肉を」。福島県東部を縦断する阿武隈高地。その山あいにある葛尾村の吉田健さん(45、写真左=筆者撮影、以下同)は妻美紀さん(34)とともに新たな手法で羊の肥育に取り組み、高品質な羊肉を生産している。 健さんは隣接する田村市と葛尾村の2カ所で、両親と計約1200頭の黒毛和牛...