間伐技術がものをいう 赤堀楠雄 林材ライター 連載「グリーン&ブルー」
「人工林」とは人の手で植えられた森林のことで、スギやヒノキ、カラマツといった針葉樹である場合が多い。育て方のポイントは、木々の密度を適切に保つための間引き作業である「間伐」をきちんと行うことだ。 良質な木材を育て、自然環境も健全に維持するには、間伐を適切に行わなければならない。いつどのくらいの木材...
使い勝手がよい米粉 畑中三応子 食文化研究家 連載「口福の源」
ご飯(お米)を食べる量が年々減少している今日、新たな米需要を広げる突破口として期待したいのが「米粉」である。(写真:米粉のベシャメルソースは失敗がなく、ドリアやグラタン作りのハードルが下がる=筆者撮影) 日本では上新粉、白玉粉といった米粉が、和菓子の材料として古くから親しまれてきた。米は製粉すると...
被災地発カーシェアシステム 菅沼栄一郎 ジャーナリスト 連載「よんななエコノ...
「微助人(びすけっと)の会、って名前もいいな」。中里順子(72)は思った。 岩手県宮古市田代。港町から車で西へ30分ほど山に入った集落では、ずいぶん前にバスは1日3往復だけになった。タクシーは往復1万円を超える。 「貸し出した車で病院の往復や買い物、皆で助け合って乗りあう仕組みがあるそうだ」。 そ...
急性飢餓人口2億5800万人 週間ニュースダイジェスト(4月30日~5月6日)
国連食糧農業機関(FAO)、世界食糧計画(WFP)などの発表によると、紛争や自然災害で深刻な食料不足に陥った人々の数を示す2022年の「急性飢餓人口」が、調査対象の58カ国・地域で、過去最多の2億5800万人になった(5月3日)。21年は1億9300万人だった。最大の発生要因は紛争で、全体の45%...
誰にも負けぬ酒造りの情熱 「東洋美人」の澄川酒造場 連載「農大酵母の酒蔵を訪...
山口県萩市中小川にある澄川酒造場は、米問屋だった澄川家が親戚筋の酒蔵を引き受けて、1921(大正10)年に創業した。中小川という地区は萩市というよりは、島根県境に近い。 今回訪ねた澄川宜史さんは、東洋美人をブランドとして育てあげた4代目の蔵元である。白いコンクリートの長い通路の先に大きな杉玉をつる...
二股ニンジンの行方 野々村真希 農学博士 連載「口福の源」
私たちがスーパーで見かけるニンジンは、真っすぐでほどよくふくよかで、傷も虫食いもないものばかりである。そんなことは当然で気にも留めないけれど、少し想像力を働かせると、自然の中で育つニンジンがみなそうであるはずがないことに気づく。二股ニンジンだって、育ちすぎニンジンだってあるはずだ。 外観が一定基準...