しっかり麺をアツアツで 長崎・五島の"地獄炊き" 小島愛之助 日本離島センタ...
皆さんは日本の三大うどんをご存じだろうか? 香川県の讃岐うどん、秋田県の稲庭うどん、とここまでは誰も異論がないところだろう。しかし3番目は?となると諸説があるようである。 長崎県の五島うどん、群馬県の水沢うどん、富山県の氷見うどんがそれである。ということで、今回は、「3番目」の候補の一つである五島...
ピートロを「もう1皿」 前橋で楽しんだ豚ホルモン 眉村孝 作家
2月下旬に学生時代の友人と訪れた赤城山・大沼(前橋市)。氷上ワカサギ釣りに難儀したものの、大沼で捕れたワカサギのフライを食べることができた。経緯は先日とりあげた通りだ。 氷上ワカサギ釣りに挑む 赤城山の湖・大沼 私は満足したが、なんとなく落ち着かない。友人はこの旅を今ひとつと感じているのではないか...
パイオニア精神受け継ぐ 豚骨ラーメン三馬路 小川祥平 登山専門誌「のぼろ」編...
福岡市内で最初の豚骨ラーメン店は、1940(昭和15)年ごろに中洲で開業した屋台「三馬路(さんまろ)」とされる。豚骨発祥の店「南京千両」(福岡県久留米市)は横浜の南京街の味をヒントにしたのだが、こちらは本場の中国の味を持ち込んだようだ。 創業者は森堅太郎さん。それまで大陸を渡り歩いた森さんがデパー...
元サムライも牧場経営 近代酪農発祥の地・東京 畑中三応子 食文化研究家
3月末から4月頭にかけて、コンビニ各社が牛乳を値引き販売した。春休み、大型連休で学校給食がなくなり、生乳が再び廃棄される懸念が浮上したためだ。あるスーパーは1リットルパックを100円で売っていて、あまりの安さに衝撃を受けた。 全国の酪農家戸数は1963年の約42万戸から、2020年には約1万400...
百貨店食堂「見本棚」で集客 実物見る安心感 植原綾香 近代食文化研究家
舌平目のムニエルと聞くと伊丹十三監督の映画「タンポポ」のワンシーンを思い出す。 お偉いさん一行がフランス料理で注文する場面。ウエーターから差し出された横文字だらけのメニューが理解できず、全員が同じ舌平目のムニエルを注文していく。最後はいかにも間抜けそうな下っ端がウエーターと話しながら注文を決めてい...
明日に架ける橋 鹿児島県の獅子島 小島愛之助 日本離島センター専務理事
九州新幹線出水駅から車で約70分の位置にある諸浦島の諸浦港からカーフェリー「フェリーロザリオ」で20分、面積約17平方㌔に約700人が住んでいる獅子島は、鹿児島県最北端の有人離島である。 獅子島へのアクセス方法は他にも天草市中田港からのフェリー(30分)と水俣港からの旅客船ししじま(30分)の2ル...
氷上ワカサギ釣りに挑む 赤城山の湖・大沼 眉村孝 作家
今年の冬は寒かった。新潟県津南町では2月24日に、419㌢と観測史上最深の積雪を記録した。気象庁によると、全国331の観測地点のうち、最深積雪の記録を更新した地点が12もあったという。 寒い冬が得意なわけではないが、雪や氷の上でのアクティビティーには目がない。「このコラムのネタにできるかも」という...
偶然の白濁スープ 小倉「來々軒」1951年創業 小川祥平 西日本新聞社出版グ...
豚骨ラーメンって何だろうと考える。明治期に横浜・南京街で食べられていたラウメンは豚骨を使っていた。長崎チャンポンも沖縄そばも同じ。ただそれを豚骨ラーメンとは呼ばない。多くの人は豚骨ラーメンに白濁したスープを結びつけているのかもしれない。「豚骨=白濁」であるならば、始まりは北九州市小倉北区の「来々軒...
ポスト・マリトッツォは? イタリア菓子の素朴な魅力 畑中三応子 食文化研究家
その年を象徴する食品や料理を選ぶクックパッド「食トレンド大賞2021」で、「オートミールごはん」に大賞は譲ったものの、順当に入賞を果たしたのが「マリトッツォ」。ローマ発祥のパン菓子である。ぐるなび総研「今年の一皿」でも、軍配は「アルコールテイスト飲料」に上がったが、有力候補だった。 笑い顔のように...