菅農政で追い込まれる農業 小視曽四郎 農政ジャーナリスト
「雪深い秋田の農家の長男に生まれ...」は菅義偉首相がよく使う枕言葉だ。が、この一言で菅氏の政治、中でも農政に過大な期待を抱けば大きな落胆の覚悟が必要だろう。奥羽山脈の山あいの町の出は確かだが、その実「田舎嫌い」の反地方派、かつ農業への思い入れはなく、大の農協嫌いは定説だ。(写真はイメージ) 相...
対日コメ輸出で揺さぶりも TPP復帰は困難か 米次期政権の対日通商政策
米大統領選挙で当選が確実になったバイデン氏にとって、次期政権での最大の課題は、国民の分断の修復だ。従って通商政策においても、環太平洋連携協定(TPP)復帰のような国論を割る課題に直ちに着手するとは思えない。確かにTPP離脱を決めたのはトランプ政権だが、TPPに関しては民主党の左派も強く反対しており...
試される首相の「度量」 「胆力」示した農水政策研
日本学術会議が推薦した新会員候補105人のうち6人の任命を、菅義偉首相が拒否した。さらに菅政権は、日本学術会議を行政改革の対象として検証する方針だ。「学問の自由の侵害には当たらない」という政府の説明を信じたいところだが、予算や事務局定員の妥当性について「聖域なく見ていく」(河野太郎行革担当相)とい...
安倍政権の負のレガシー 小視曽四郎 農政ジャーナリスト
(写真はイメージ) 民主党政権を「悪夢」と再三侮辱した安倍晋三首相が辞任を表明した。だが、悪夢といえば、安倍政権の「官邸農政」ではないだろうか。「TPP(環太平洋連携協定)断固反対」を唱え政権に返り咲いた途端に、コメの減反廃止、日欧、日米の相次ぐ大型貿易協定と、毎年のように現場無視の農政を断行した...
農業構造改革の退潮加速へ 安倍首相が退陣表明 共同通信アグリラボ所長 石井勇...
安倍晋三首相が28日夕に辞任を表明し、9月中にも新政権が発足する。自民党の後継総裁候補として、石破茂元幹事長、岸田文雄政調会長、菅義偉官房長官らの名前が挙がっているが、誰が選ばれても農業政策に大差はないだろう。 新首相が来年10月21日の衆院議員任期を待たず、早期の衆院解散・総選挙を決断する可能...
強化できるの?食料安保問題 小視曽四郎 農政ジャーナリスト
(グラフ:農林水産省HPより、8月5日) 政府は、コロナ禍で食料への危機意識が国民に高まっているとして食料安全保障(食料安保)の強化にかじを切るという。 しかし、今年は「令和の不平等条約」ともいわれる日米貿易協定が発効、国内の農産物市場を大幅に開放し、日本農業を一層追いつめる決断をしたばかり。 ...