自治の重要性を確認 農村ビジョンでシンポ 中山間地域フォーラム
2024.07.06
特定非営利活動法人「中山間地域フォーラム」(生源寺眞一会長)は7月6日、東京大学・弥生講堂でシンポジウム「人口減少下の農村ビジョンを考える~市町村消滅論を越えて~」を開き、自治の重要性を確認した。
能登半島地震復旧復興アドバイザリーボード委員の高橋博之・株式会社雨風太陽代表取締役(写真・左から2人目)が「令和の大生奉還」と題して基調講演し、「都会はモノにあふれているが、失われた『生きるリアリティー』を取り戻すことが幸せだ」と「大生奉還」の意味を説明し、具体策として都市と農村の双方で生活する「二地域居住制度」の導入を提言した。
日本農業新聞編集局メディアセンター部次長の尾原浩子氏が、人口戦略会議が2024年4月に発表した自治体の持続可能性に関する新聞や雑誌の報道状況を紹介し、山形県小国町総務企画課の横山真由美氏と熊本県水俣市久木野ふるさとセンター愛林館の沢畑亨館長が、それぞれの取り組みを報告した。
後半は、登壇者が「人口減少下の農村ビジョンを考える」と題してパネルディスカッションを開き、「人が減ることがなぜ悪いのかを考え直す必要がある」(高橋代表)、「この30年間自治が深まった感じがしない、苦労を分かち合うという意味の自治は通用しない」(沢畑館長)、「自治とは話し合いの重ね会いだ」(尾原氏)など、意見交換した。
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