暮らす

田園・地方分散

常春の島のシイタケ  小島愛之助 日本離島センター専務理事の写真

常春の島のシイタケ  小島愛之助 日本離島センター専務理事

 八丈島は東京都心の南方約300キロメートルに位置する離島である。八丈島といえば「くさや」が有名だが、今ここで新たな特産物が生まれている。  それが「うみかぜ椎茸」である。栽培しているのは、大沢竜児さん、生まれも育ちも八丈島である。  島の年間平均気温は約18度で、冬でも暖かく、夏でもさほど高温にな...

波佐見の朝飯会  陣内純英 西海みずき信用組合理事長の写真

波佐見の朝飯会  陣内純英 西海みずき信用組合理事長

 長崎県佐世保市の隣町に陶磁器の産地波佐見町がある。  波佐見焼といえば、かつては白地に呉須の青と相場が決まっていたが、今や機能的なデザインやカラフルな色使いで人気を博している。陶器市ではあちこちから「これ、かわいい!」と声が上がる。東京ドームのテーブルウエア展示会(昨年2月)でも、センターの位置を...

都市農園 30~40代に期待  廣瀬愛 矢野経済研究所フードサイエンスユニット研究員の写真

都市農園 30~40代に期待  廣瀬愛 矢野経済研究所フードサイエンスユニット研...

 ガーデニング・家庭菜園市場では近年、主力顧客層だったシニアが80代に差し掛かり、引退傾向にある。このため30~40代の若年層の取り込みが喫緊の課題となっている。  矢野経済研究所による消費者調査では、ガーデニング・家庭菜園愛好者が感じている課題が分かった。「場所」、「時間」の確保が難しいということ...

神を迎えるお正月   大西かおり NPO法人大杉谷自然学校校長の写真

神を迎えるお正月   大西かおり NPO法人大杉谷自然学校校長

 三重県大台町の旧宮川村史の年中行事「正月」の項には「お飾り、ぼく、しめ縄は昔から各家庭で年寄りが作った」とある。お飾りとしめ縄は子どもの頃から親しんできたが、「ボク」とは何だろうか? 村史にまで掲載されるということは、故郷の正月を代表するはずだが、見たことも聞いたこともなかった。 数年前の年の瀬、...

「つくる」と「たべる」をつなぐ   直売所で豊かさを感じる  石井勇人 共同通信アグリラボ所長の写真

「つくる」と「たべる」をつなぐ   直売所で豊かさを感じる  石井勇人 共同通信...

 豆腐一丁20円、もやし一袋10円、バナナ3~4本で100円。こんな「激安」が当たり前になって久しい。確かに価格は市場で決まるのかもしれないが、「安ければよい」という消費行動に対して、どこかで歯止めをかけなければ生産活動は持続できない。  その前提として、食べ物がどのようにしてつくられて届けられるの...