食べ物語

   

うんちく

スパイスカレーに熱視線  コメと好相性、自由に創作  畑中三応子 食文化研究家の写真

スパイスカレーに熱視線  コメと好相性、自由に創作  畑中三応子 食文化研究家

日本ではじめてカレーのレシピを掲載した「西洋料理通」と「西洋料理指南」は、西洋料理という語を題名に冠した最初の料理書でもある。刊行はともに1872(明治5)年、前者の著者は戯作者でジャーナリストの仮名垣魯文、後者は敬学堂主人。実質的には両方とも欧米の料理書から直訳した内容だ。最初期のカレーの特徴は...

地熱蒸気で作る「ひんぎゃの塩」  東京・青ケ島の名産  小島愛之助 日本離島センター専務理事の写真

地熱蒸気で作る「ひんぎゃの塩」  東京・青ケ島の名産  小島愛之助 日本離島セン...

今回の舞台は東京諸島の青ケ島、東京港の南358㌔、八丈島の南65㌔にある周囲9㌔の火山島である。この距離感が意味しているのは、夜間に民宿から一歩外に出て海を眺めてみても何の明かりも見ることができない、星空しか見えないということである。篠原ともえさんは母方の故郷である青ケ島を「星の箱船」と呼んでいる...

シャブリは奥が深い  土地ならではの魅力満載  石田敦子 エノテカバイヤーの写真

シャブリは奥が深い  土地ならではの魅力満載  石田敦子 エノテカバイヤー

日本では特に知名度が高いとされるフランス・ブルゴーニュ産の白ワイン"シャブリ"。 ワインを普段飲まれない方もシャブリをご存じの方は多いはずだ。私が「シャブリが大好き」と話すと、ワイン業界人同士であれば「やっぱりそうだよね~」となり、友人や知人からは「え?シャブリなの?」と驚かれる。 流通量や生産量...

上方のうすくちから江戸のこいくちへ  しょうゆはどこから来たのか(2)  山下弘太郎 キッコーマン 国際食文化研究センターの写真

上方のうすくちから江戸のこいくちへ  しょうゆはどこから来たのか(2)  山下弘...

前回は、しょうゆの歴史を呼称に関する古文書の記述を中心に考察してみました。「醤(ひしお)」や「豉(くき)」と呼ばれるしょうゆとみそに分化する前の状態で大陸から日本に伝わった発酵調味料は、7世紀には液状と固体にわかれて使い分けられるようになっていました。その液状の調味料を「醤油」と呼び始めたのが15...

ワインが示す畑の〝底力〟  新ビンテージ試飲の季節    石田敦子 エノテカバイヤーの写真

ワインが示す畑の〝底力〟  新ビンテージ試飲の季節    石田敦子 エノテカバイ...

4月は進級、進学など新しいことが始まる時期でもあるが、私たちにとっては、フランス・ボルドーの新「ビンテージ」(ブドウが収穫された年)を試飲するタイミングだ。(写真:ボルドー、シャトー・ムートン・ロスチャイルドにて=2018年4月) ボトルへ瓶詰めする前、たるで熟成中のワインを試飲しながら買い付けを...

再ブームを起こす底力  鶏のから揚げ、専門店も急増  畑中三応子 食文化研究家の写真

再ブームを起こす底力  鶏のから揚げ、専門店も急増  畑中三応子 食文化研究家

この1年、好きな店がコロナで閉店、という悲しみを何度も味わった。そんな状況下、新規の出店が目立って増えているのが、鶏のから揚げの専門店だ。 テークアウトとデリバリー専門だったり、イートインもできたり、既存のファミレスに併設したりと、形態はさまざま。街を歩けば「から揚げ」の看板に当たる。 急増の理由...

木簡に残る「醤」の文字  しょうゆはどこから来たのか(1)  山下弘太郎 キッコーマン 国際食文化研究センターの写真

木簡に残る「醤」の文字  しょうゆはどこから来たのか(1)  山下弘太郎 キッコ...

私どもの大切な研究テーマの一つにしょうゆの歴史、成り立ちに関する研究があります。 日ごろ身近に、当たり前にあるしょうゆですが、その歴史に関してはまだあまり明確ではありません。 これまでも多くの研究がなされ、報告がされてきました。それらの功績を体系的にとらえ、研究が浅い部分を補い一本の流れを見いだす...

うま味たっぷり「喜多嬉かき」  「日本遺産」笠岡諸島の味  小島愛之助 日本離島センター専務理事の写真

うま味たっぷり「喜多嬉かき」  「日本遺産」笠岡諸島の味  小島愛之助 日本離島...

岡山県南西部の笠岡市にあって、南は香川県、西は広島県に接し、大小約30の島々が南北に帯状に点在しているのが笠岡諸島だ。 そのうち、高島、白石島、北木島、真鍋島、大飛島、小飛島、六島の七つの島が有人島であり、面積15.36平方㌔㍍、人口1522人で笠岡市全体のおのおの11.3%、3.22%を占めてい...

ちらしずしで家族だんらん  コロナ禍でこそ家庭の味を  タカコナカムラ ホールフード協会代表理事の写真

ちらしずしで家族だんらん  コロナ禍でこそ家庭の味を  タカコナカムラ ホールフ...

コロナ禍で入学式や歓送迎会も自由にはやれない2021年春。かつてはお祝い事や家族・親族が集まった時に食べる特別な料理が、ちらしずしでした。 私が子供の頃には、ちらしずしが食卓に並ぶだけでテンションが上がり、どこの家庭でもおもてなし料理として楽しまれていました。 歴史、風土を背景に 全国各地には「ご...