食べ物語

   

うんちく

中華麺をカツオだしで  沖縄そばのルーツと魅力  小川祥平 西日本新聞社出版グループの写真

中華麺をカツオだしで  沖縄そばのルーツと魅力  小川祥平 西日本新聞社出版グル...

明治の中期以降、東京や横浜の中華街で「ラーメン」が食べられるようになった。同時期、九州・長崎では華僑が中華麺を使った「ちゃんぽん」を生みだし、豚骨ラーメンへとつながっていく。さらに大陸に近い沖縄では独自の麺文化が根付いた。「沖縄そば」である。 ルーツは琉球王国時代の宮廷料理との説もあるが、詳しいこ...

地域現れる雑煮  材料に歴史あり  木下祐輔 アジア太平洋研究所調査役の写真

地域現れる雑煮  材料に歴史あり  木下祐輔 アジア太平洋研究所調査役

そうか、こちらでは丸餅に白みそなのか。正月三が日、妻が作ってくれたお雑煮を見てふと考えた。 雑煮は1年の無事を祈り、正月に食べる伝統的な日本料理だ。沖縄など一部形が異なる地域もあるが、正月の風物詩として日本各地で親しまれている。そのため、餅の形やだし、具に至るまで多種多様な雑煮が存在する。(写真は...

低カロリーで健康効果も  植物性原料のミルク  畑中三応子 食文化研究家の写真

低カロリーで健康効果も  植物性原料のミルク  畑中三応子 食文化研究家

年末年始に懸念された生乳の大量廃棄問題で、牛乳をそのままコップに注いでゴクゴク飲む習慣が復活し、「やっぱりおいしい」としみじみ感じている。 戦後、パン食の普及とともに牛乳の消費は右肩上がりで増えた。「新しい国民食糧」「完全栄養食品」と呼ばれ、池田内閣が所得倍増計画を打ち出したとき、社会党は「全国民...

たった一つの種芋  ミネラル豊富な種子島の味覚  小島愛之助 日本離島センター専務理事の写真

たった一つの種芋  ミネラル豊富な種子島の味覚  小島愛之助 日本離島センター専...

鹿児島県の種子島は大隅諸島を構成する島の一つであり、県内の有人離島の中で最も東に位置している。人口は2万9847人で全国の離島で7番目に多く、面積は444.3平方㌔で5番目に大きい離島である。最高地点の標高は回峯(まわりのみね)の282.4㍍で、宮之浦岳の1936㍍を最高峰とする隣の屋久島と比べる...

「わが家の雑煮」を語ろう  県民性では決まらない?  眉村孝 作家の写真

「わが家の雑煮」を語ろう  県民性では決まらない?  眉村孝 作家

仕事の関係で、いくつかの地方に数年ずつ住んできた。北関東、四国、九州。どの地域にも、生まれ育った埼玉や東京とは異なる食文化があるため、地域の食材や料理をできる限り味わってきた。だがほとんど口にできなかった料理もある。雑煮だ。 角餅か丸餅か、餅を焼くか否か、すまし仕立てか味噌仕立てかー。雑煮は地域に...

魅力増すジビエ料理  コンテスト応募レシピが200超  畑中三応子 食文化研究家の写真

魅力増すジビエ料理  コンテスト応募レシピが200超  畑中三応子 食文化研究家

「第6回ジビエ料理コンテスト」の2次審査が2021年12月に行われ、各賞が決まった。害獣として駆除されるシカ、イノシシの食肉利用拡大をめざし、農林水産省が鳥獣利活用推進支援事業の一環で実施するイベントだ。 テーマは「国産のシカ・イノシシを使い、多くの人に安全でおいしく提供できる料理」。和洋中のジャ...

ちゃんぽんと利他の心  食べ継がれ全国へ  小川祥平 西日本新聞社出版グループの写真

ちゃんぽんと利他の心  食べ継がれ全国へ  小川祥平 西日本新聞社出版グループ

「アジアと結び付いた世界史を肌で感じられるから」。もう10年近く前の話。直木賞作家の葉室麟さん(2017年に逝去)は九州を拠点に書き続ける理由を語ってくれた。東京が中心なら九州は「周縁」だけれども、アジアを中心に考えるならば九州はその「前線」ということだ。 飛躍するようだが、これはラーメンの歴史に...

群馬・下仁田に豚すき焼きの名店  特産のポーク、ネギ味わう  眉村孝 作家の写真

群馬・下仁田に豚すき焼きの名店  特産のポーク、ネギ味わう  眉村孝 作家

今から10年ほど前のこと。私は親しくなった群馬県下仁田町役場の職員にこんな話題を持ちかけた。「下仁田町には強い特産品があるのに、手軽に味わえる飲食店が少ないのでは」 町には抜群の知名度を誇る「下仁田ネギ」がある。白根の長さが15~20㌢と短く、太さが5センチほどもある。火を通すと独特の甘みととろみ...

横浜の影響受けた九州ラーメン  豚骨発祥の久留米「南京千両」  小川祥平 西日本新聞社出版グループの写真

横浜の影響受けた九州ラーメン  豚骨発祥の久留米「南京千両」  小川祥平 西日本...

ラーメンの始まりについては諸説あるが、明治30年代頃に、横浜の南京街(現在の中華街)で食べられていたのは間違いないようだ。横浜生まれの劇作家、長谷川伸(1884~1963年)は自伝「ある市井の徒」で、若き日の思い出の味を記し、その中に「ラウメン」が登場する。 〈ラウメンは細く刻んだ豚肉を煮たのと薄...