つくる

ブラジルから鶏卵を輸入  週間ニュースダイジェスト(5月7日~13日)

2023.05.15

ツイート

ブラジルから鶏卵を輸入  週間ニュースダイジェスト(5月7日~13日)の写真

 鳥インフルエンザが世界的に流行する中、発生が確認されていないブラジルから、イフジ産業(福岡県粕屋町)が3月から鶏卵を輸入している。食品メーカーのパンや菓子、マヨネーズの材料として使われる液卵で、同社は国内専業首位(5月8日)。
 
キユーピーも近く、ブラジル産の卵を輸入する。殻付きの卵を冷蔵保管した状態で輸入し、パンや菓子など業務用商品を扱う取引先のうち、希望する業者に販売する。液卵での使用を予定しており、マヨネーズなど家庭向け商品には使用しないという。
 
ブラジル産の鶏卵には世界から注文が集まっており、日本が輸入できる量は限定的。取引価格も上がっており、店頭に並ぶ卵や使用食品などの価格水準を抑える効果は小さいとみられる。
 関連記事:世界は「エッグフレーション」 ハワイでは12個1300円も 茨城大学名誉教授古賀純一郎
      卵の流通に異変 自給率低下の恐れ アグリラボ所長石井勇人コラム


 
万博でアクアポニックス(5月8日)
 大阪府と大阪市は2025年大阪・関西万博で出展する「大阪パビリオン」で、魚の養殖と野菜の水耕栽培を融合する「アクアポニックス」を展示すると発表した。直径7㍍の球体の中でリーフレタスなどを栽培し、球体の土台の中に海水や汽水、淡水などの水槽を4つ設置し、マダイなどそれぞれに適した魚を養殖する
 関連記事:普及始まるアクアポニックス 環境意識の高まりで

 ▼ブラジルから輸入(5月8日)
 液卵専業首位のイフジ産業(福岡県粕屋町)は高病原性鳥インフルエンザの流行による鶏卵不足に対応するため、ブラジル産鶏卵を3月から輸入していると明らかにした。現状の卵不足が続いた場合、年間で取り扱う約12億個の鶏卵のうち、8%程度がブラジル産になる見通し

 ▼牛肉関税上げ(5月9日)
 米国が日本産の牛肉に課す関税を引き上げたことが分かった。米国は日本やブラジルなど複数国から牛肉を一定数量まで低関税で輸入する枠を設けているが、ブラジル産の輸入増により2023年の枠を超え、高関税に切り替わった。枠の超過は3年連続。米国は日本産牛肉の主要輸出先で、和牛の輸出拡大に逆風となる可能性もある

 ▼CO²吸収する自販機(5月9日)
 アサヒ飲料は大気中の二酸化炭素(CO²)を吸収する粉末状の特殊材を内部に置く自動販売機を開発したと発表した。稼働電力由来のCO²排出量の最大2割分を削減できる。特殊材は回収して工業原料にする。関東・関西を中心に約30台設置して実証実験し、2024年から本格展開する

 ▼酪農倒産高水準(5月10日
 帝国データバンクは2022年に1000万円以上の負債を抱えて倒産した酪農家は14件と前年の8件から急増し、過去10年で最多となったと発表した。東日本大震災の影響で最多となった11年(19件)に次ぐ件数。コロナ禍で需要が低迷し、ロシアのウクライナ侵攻と円安による牛の飼料や輸送費、牧草などのコスト増も重なった

 ▼損益厳しい外食5社(5月12日)
 外食大手5社が12日までに発表した連結決算の純損益は、牛丼チェーン「すき家」のゼンショーホールディングス(HD)の2023年3月期、日本マクドナルドホールディングスの23年1~3月期、日本KFCホールディングスの3月期がいずれも減益だった。コロワイドの3月期は68億円の赤字だった一方、ワタミの3月期は前期の赤字から黒字に転換

最新記事