アフリカ豚熱ワクチンを商業生産へ、世界初 NNA
2023.08.02

ベトナム農業・地方開発省は7月24日、アフリカ豚熱(ASF)ウイルスのワクチンの商業利用を承認し、ガイドラインを発行した。ASFワクチンとしては世界で初めて商業生産に入る。政府公式サイトが同日伝えた。(写真はイメージ)
使用が許可されたのは、農業・地方開発省傘下のナベトコ(Navetco)が開発したワクチン「NAVET―ASFVAC」と、畜産業向けのワクチンなどを開発するAVACベトナムのワクチン「AVAC・ASF・LIVE」。
省市人民委員会は地域の感染状況に応じて、ワクチンを利用することが可能となる。使用に当たってはメーカーと専門機関、地方自治体が連携すること、ワクチンの投与後は効果を評価することも定めた。
農業・地方開発省はメーカー2社に対してはワクチンの生産・供給計画を策定することを指示。すべての生産バッチで品質検査を行い、10回に1回以上は動物保健局傘下の医薬品検査センターにサンプルを送付することなども求めた。
商業利用の承認に先んじて、ワクチン60万回分以上の試験投与を実施しており、7月時点で投与されたブタに健康被害などは確認されておらず、接種を受けたブタの95%以上に高い抗体反応が確認された。
米農務省の専門家による独立評価も4~5月にかけて実施され、国際的な品質基準に準拠していると評価された。
AVAC製ワクチンはフィリピン、ナベトコ製はドミニカ共和国が輸入を検討している。
(NNA)
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