学びの集大成、実践へ 農業経営大学校が卒業研究発表会
2023.02.15
農業経営者の育成を目的とした専門教育機関の日本農業経営大学校(東京都港区、合瀬宏毅校長)は15日、2022年度卒業予定(第9期生)4人による「卒業研究発表会」を東京都内で開いた。
卒業後に取り組む農業の具体的な計画を、採算性や地域貢献といったポイントを交えて15分ずつ発表。同校幹部・有識者ら5人の審査員が発表者と質疑し、講評した。
2013年4月開校の同校の卒業研究発表会は9回目。4人は3月15日の卒業式を経て各地で就農する。これまでの卒業生計115人の進路は、実家の経営の継承や新事業立ち上げ、農業経営体の幹部になるなどさまざまだ。
一般社団法人アグリフューチャージャパン(AFJ)が運営する同校の学生は、ゼミに所属して食や農業にかかわるビジネスモデルの提案など、各自の関心に沿った調査研究に取り組む。在校2年のまとめとして、卒業後に農業を実践する上で必要となる経営計画を作成し、卒業研究結果として発表している。
この日の4人の発表は以下の通り。記載は姓名(就農予定地)、「発表タイトル」、計画骨子ーの順
▽山嵜 遥加(千葉県銚子市)「サツマイモ革命から始まる地域共創~地味なおやつが世界のスーパーフードへ~」親元に就農し、キャベツとサツマイモを生産。サツマイモは干しいもとして輸出も図る
▽藤井 大輔(福島県石川町)「農業で繋がる人とまちと未来」雇用就農後に独立。モモ生産を柱に観光農園を設立、拡大し、教育とのコラボレーションにも挑む
▽江藤 悠(宮崎県都農町)「未来志向 新規農家の挑戦」雇用就農後に独立し、ピーマンで経営を安定させた後、ショウガも生産し、加工向け需要にも応える
▽稲邉 隼人(宮城県登米市)「100年先も持続可能な養豚を」親元の養豚企業に就農。完全放牧も行って質の高いブランド豚肉の確立を図る
審査員は以下の5人が務めた。
▽公益財団法人流通経済研究所名誉会長(AFJ審議委員会常任委員) 上原征彦氏(審査委員長)
▽JA総合営農研究会代表 黒澤賢治氏
▽クリエイティブ・ジャングル代表取締役(日本農業経営大学校講師) 竹林陽一氏
▽イオンアグリ創造社長(AFJ審議委員会常任委員) 福永庸明氏
▽農林中央金庫営業企画部部長(AFJ正会員) 高室琢氏
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