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食品値上げピークへ  週間ニュースダイジェスト(9月26日~10月1日)

2022.10.03

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 原材料価格の高止まりや円安進行を受け、飲食料品が幅広く値上げされる10月がスタートした。帝国データバンクの調べでは、株式上場する主要飲食料品メーカー105社だけで計6699品目が値上げとなり、平均値上げ率は16%に達する。大手飲料メーカーがビール類や炭酸飲料、缶コーヒーの一斉値上げに踏み切り、酒類・飲料の値上げが2991品目と、全体の4割超を占める(10月1日)。
 帝国データバンクの試算では、食品の値上げで1世帯で年6万8760円支出が増える。年間の平均消費支出額の約2%に当たり、家計の購買力低下につながっている。
 農政の基本方針となる食料・農業・農村基本法の見直し議論が始まった(9月29日)。


 ▼金子美登さん死去(9月28日)
 日本の有機農業の第一人者として知られる金子美登(かねこ・よしのり)さんが9月24日、心筋梗塞のため死去し、自らの「霜里農場」のある埼玉県小川町で告別式が営まれた。74歳だった。有機農業を集落に広げ、消費者や他産業を巻き込む地域づくりを進めた
 関連記事:有機農業「面」に広げる 金子美登さん死去

 ▼基本法見直しスタート(9月29日)
 農林水産省は農相の諮問機関である食料・農業・農村政策審議会を開き、農政の基本方針となる食料・農業・農村基本法の見直しに着手した。食料安全保障の強化へ、基本法を検証する部会の新設し、1年程度かけて結論をまとめる見通し
 関連記事:政策総点検が不可欠 改正を急ぐ前に

 ▼ホッケ漁2週間遅れ(9月30日)
 日ロの「安全操業協定」に基づき北方領土の国後島周辺で操業するホッケ刺し網漁が始まり、北海道羅臼町の港から約10隻が出発した。ウクライナ侵攻の影響で解禁日から2週間遅れた。同協定の合意では今年は計約2200㌧を獲り、うちホッケは777㌧。漁期は12月31日まで

 ▼3分の1ルールやめて(9月30日)
 野村哲郎農相は記者会見で、食品業界の商習慣である「3分の1ルール」の見直しを求める考えを改めて示した。同ルールは食品製造日から賞味期限までの日数からその3分の1までを小売りへの納品期限、次の3分の1を消費者への販売期限とする。農相は「撤廃、緩和で食品ロスが減る」と述べた 

 ▼11年ぶり低下(9月30日)
 林野庁は木材需要のうち国内生産量の割合を示す木材自給率が、2021年は前年比0.7㌽減の41.1%と11年ぶりに低下したと発表した。木質バイオマス発電用の輸入材などが増え、国内生産量の伸びを上回った。総需要量は10.3%増の8213万立方㍍と、19年と同水準に戻った

 ▼値上げの4割が酒・飲料(10月1日)
 帝国データバンクは株式上場する主要飲食料品メーカー105社による飲料や食品の10月の値上げが、今年最多の6699品目に上るとの調査結果を発表した。これまで年内最多だった8月の約2.7倍で、平均値上げ率も今年2番目の16%。酒類・飲料が2991品目と全体の4割超を占めた

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