3年ぶり増加で30兆円台回復へ 22年度の加工食品市場、矢野経済研究所調べ
2022.10.05
矢野経済研究所がこのほど発刊した市場調査資料「2022年版 食品産業年鑑 品目別動向編」によると、2022年度の国内加工食品市場規模は前年度比1.5%増の30兆2422億円と、3年ぶりに増えて30兆円台に乗せる。(写真はイメージ)
21年度は0.4%減の29兆7860億円だった。20年度以降、コロナ禍による店舗の営業時間短縮・休業や、移動制限による人流の減少の影響で、外食産業向けの酒類・飲料、食料品、屋外活動向けの飲料、土産用の菓子などが不調だった。
在宅勤務が進み都心部を中心にコンビニが苦戦を強いられ、ポケット菓子やガムなどコンビニ販売が中心の商材も振るわなかった。21年度は外食産業が引き続きコロナ禍前の水準に戻らず、備蓄志向から20年度は好調だった家庭用食品の中には反動減がみられる品目もあり、全体では微減となった。
同資料の「加工食品」とは、酒類や飲料、乳製品、食肉加工品、水産加工品、農産加工品、パン・麺類、小麦粉類・粉製品、調味料類、油脂加工品、砂糖・甘味料類、冷凍食品、インスタント・レトルト食品、菓子類、健康食品の15カテゴリ188品目を指す。市場規模は家庭用加工食品を中心に一部業務用途やその他食品を含み、メーカー出荷金額ベースで算出している。
今後の加工食品市場は、高齢化社会の進行や少人数世帯の増加により、健康食品や高齢者対応食品、個食タイプの商品群のほか、簡便志向が強まる中で調理済の調理食品などの市場が堅調に推移するとみられる。26年度の加工食品市場は31兆984億円になると予測する。
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