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夏秋イチゴ生産プランに最優秀賞  若手農業者のビジネスコンテスト  農業経営大学校

2022.11.21

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夏秋イチゴ生産プランに最優秀賞  若手農業者のビジネスコンテスト  農業経営大学校の写真

 農業経営者育成の専門教育機関である日本農業経営大学校(東京都港区、合瀬宏毅校長)は21日、就農した卒業生が経営プランを競う「ビジネスコンテスト」を東京都内で行い、最優秀賞(賞金200万円)は「冬春イチゴの最大収益化と夏秋イチゴ市場獲得計画」とのテーマでプレゼンテーションした井上隆太朗さん(長野県佐久市、2期生=2016年3月卒業)が受けた。(写真:前列中央が井上さん、後列右から4人目が合瀬校長)

 優れた経営計画を作った卒業生に資金支援し、地域経済のリーダーとなる農業経営者に育成するこのコンテストは、今回が4回目。書類選考による1次審査を通過した5人が会場で発表し、生産や流通企業の専門家ら審査員8人(委員長:南石晃明九州大学大学院農学研究院教授)が発表者と質疑応答した上で、審議・選考した。

 井上さんのプランは、2021年3月に法人化した井上寅雄農園が、従来の冬秋イチゴに加え、欧州の種苗会社と契約して夏秋イチゴ生産に進出し、耐暑・多収の品種を育成してケーキ店などに販売する計画。審査員からはビジネスモデルとして最も優れていたとの評価が出ていた。

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(発表する井上さん)


 優秀賞(同50万円)を受けたのは古庄利康さん(熊本県大津町、1期生、写真前列左)の「冷凍焼き芋を活用した輸出事業&直販事業への取り組み」。冷凍焼き芋を自社で生産・加工し、国内外の市場で販売するプランを示した。
 審査員特別賞(10万円)を受けた岩切啓太郎さん(京都府福知山市、4期生、同右)の「農業×パン×体験で『農』を身近に!」は、1歳から参加できる農業体験イベントを通じ、パンと野菜の定額販売を拡大していく計画。

 同校は2015年3月に1期生が卒業し、現在115人が全国で農業に就いている。この日の発表者は賞を受けた3人と、以下の2人。
 ▽石川法泰さん(3期生)「『てらのば』の構築」
 ▽東宮礼佳さん(8期生)「農作業体験をリワークプログラムに」

 審査に当たった有識者・専門家は以下の8人。
 ▽南石晃明・審査委員長
 ▽浅井雄一郎・浅井農園社長
 ▽江口法生・日本スーパーマーケット協会専務理事
 ▽及川智正・農業総合研究所会長CEO
 ▽荻野浩輝・AgVenture Lab代表理事理事長
 ▽川田淳次・農林中央金庫常務執行役員
 ▽中麻弥美・コムテック22シニアコンサルタント
 ▽福森直仁・ハウス食品グループ本社研究開発本部アグリ素材開発部長

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