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金融が持つ力を発揮する　設立100年迎え　農林中金理事長

2023.11.16

　農林中央金庫の奥和登理事長は16日記者会見し、12月20日に設立100周年を迎えることに関連して「食べものをしっかり国民の皆様にお届けする、農業の持続性に向け、金融が持つ力を発揮したい」と述べた。

　同日発表した2023年4～9月期連結決算は、純利益が前年同期比15%減の1443億円だった。外貨調達コストが大幅に増えた。9月末の有価証券評価損は2兆5356億円（3月末は9462億円）に膨らんだが、自己資本比率（普通出資等Tier1比率）は14.02%で「健全性を維持している」とした。

　9月末のローン担保証券（CLO）保有残高は約7兆7000億円で、3月末から約1兆3000億円増えた。円安で評価額が膨らんだのが主因で「残高が極端に増えていくことにはならない」と説明した。

　日銀の金融政策が正常化に向かっていることについて「農業協同組合（JA）は円資産が多いので、円に金利が付くのはフォローウインド」と述べ、歓迎した。