配合飼料価格が高止まり 週間ニュースダイジェスト(9月18日~24日)
2022.09.26
配合飼料の国内シェア3割を占める全国農業協同組合連合会(JA全農)は、10~12月期の配合飼料供給価格を、前期(7~9月)から据え置くと発表した(9月21日)。円安進行による輸入コスト上昇など値上げ要因はあるが、トウモロコシ相場や海上運賃など値下げ要因もあるため。価格据え置きは2015年10~12月期以来、7年ぶり。
飼料価格は高止まりとなるが、政府は高騰緊急特別対策により飼料価格を前期と同水準にする補填金を交付するなど、本年度予算の予備費から計504億円を支出する(9月20日)。
北方領土周辺水域での漁業が、近く再開することになった(9月22日)。
▼食料油8月に4割高(9月20日)
総務省が公表した8月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)は前年同月比2.8%の上昇と、消費税増税の影響を除き約31年ぶりの高い伸びとなった。食料品の価格上昇が目立ち、食用油が39.3%、スパゲティが17.7%、食パンが15.0%、輸入牛肉が10.7%上がった
▼配合飼料対策504億円(9月20日)
政府は閣議で、物価高とコロナ禍対応で2022年度予算の予備費から計3兆4847億円を支出すると決定し、酪農家らが使う飼料代の負担を減らす費用は504億円となった。うち配合飼料価格の高騰緊急対策に430億円を充てる
▼食料危機に協調対応(9月20日)
世界的な食料危機への対応を話し合う「グローバル食料安全保障サミット」が国連総会開催中のニューヨークで開かれ、人道援助組織への追加財政支援などを訴え、食料危機に「緊急性を持って協調して対応する」とした宣言を発表した。日本から林芳正外相が出席した
▼10~12月は据え置き(9月21日)
飼料最大手の全国農業協同組合連合会(JA全農)は、2022年10~12月期の農家向け配合飼料の出荷価格を、7~9月期から据え置くと発表した。トウモロコシの米国相場や海上運賃の下落と、円安進行による輸入コスト上昇を反映した
関連記事:過去最大の値上げ 週間ニュースダイジェスト(6月19日~25日)
▼福島県漁連と会談(9月22日)
東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出問題で、野村哲郎農相は福島県いわき市で県漁業協同組合連合会の野崎哲会長らと会談し、風評払拭に取り組むと伝えた。会談後に野崎会長は「漁業者の就労環境が変わらないように全面的な支援を要望した」と述べた
▼北方領土漁業再開へ(9月22日)
ロシアが実効支配する北方領土周辺での日ロの「安全操業協定」に基づく日本漁船の操業が、近く再開されることが分かった。日本がロシア側への援助金の支払い手続きを始め、ロシア側とも協議し、出漁のめどが立った。国後島周辺でのホッケ漁が、例年より遅れて始まる
関連記事:安全操業協定の履行中断 週間ニュースダイジェスト(6月5日~11日)
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