食べ物語

免疫力アップ「みそ」で  旬の食材、自分で料理  タカコナカムラ ホールフード協会代表理事

2021.01.28

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 コロナ禍で良かったことは、家でご飯を食べる機会が増えたこと。料理をする人が増えたことです。会員制交流サイト(SNS)で気になるワードは「免疫」ではないでしょうか?今回は免疫力をアップする食べ物を紹介します。

 私には幸いにもドクターの友人が多く、新型コロナウイルスから日頃の健康についてまで、さまざまな情報が届きます。新型コロナウイルスの感染を直接予防したり、その感染症に効く食べ物はまだ分かってはおりません。

 私の経験上、これさえ食べれば健康に良いというものは、たいてい、一過性のものだと思っています。そんな都合のいいものはありません。

 日本人ほど食べ物にはやり廃りで動く民族は、いないように感じています。テレビで取り上げた食品がスーパーの棚から消えることは、諸外国ではないと思われます。

旬の食材から、自分で作る


 タカコ流免疫アップ法は「いつもの食事をきちんと食べる」。これしか言えません。いつもの食事で気を付けていることをお伝えしましょう。

 和食を基本として、旬の食材を使い、本来の作り方をした調味料を使い、自分で料理をする。これが私の基本ルールです。日本には四季があり、歳時記というものがあります。そこには体を養生していく知恵が詰まっていると思います。寒い時期に体を温める食べ物を選ぶことは当たり前です。

 体温が低いと免疫力は、ガクッと下がります。体温を上げるには、この時期は温かい料理がお勧め。煮るのに時間のかかる野菜は、体を温める働きがある。生ですぐ食べるものは逆にカラダを冷やす作用がある、と考えると分かりやすいのではないでしょうか。

みそ汁のススメ


 酵素が良いからと、寒い朝にスムージーではどう考えても体が喜びません。免疫アップにお勧めしたいのはみそ汁です。ただし、みそは非加熱の天然醸造のものを選ぶべし。

 今風に説明すると、大豆に含まれる「ファイトケミカル」(野菜に含まれる健康に有用な成分)である「イソフラボン」を取るには、大豆による食べ物なら何からでも良いというわけではなく、吸収されやすいイソフラボンの型であることが重要で、その理想型が納豆でも豆乳でもなく、みそなのです。

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「みそ玉」を作ろう


 みそ=味噌の「噌」という漢字は「味噌」にしか使われていない、不思議な漢字です。「にぎやか」という意味らしく、本来みそ汁というものは、具だくさんでにぎやかなものであったことが分かります。戦国時代の有名な武将たちは、敵を攻める前には、まずみそ蔵を作り、兵士の健康を確保したといわれています。

 平均寿命が40歳前だった時代に75歳で亡くなった長寿の徳川家康は、健康オタク。三河の豆みそを使い、具だくさんのみそ汁と麦ご飯を常食。兵糧として「みそ玉」を腰にぶら下げていざ出陣。武田信玄は「陣立てみそ」でおなじみ、信州みその起源となった。グルメで有名な伊達政宗の指揮で誕生した仙台みそ。

 ほらね、おいしいみその産地に名武将ありです。戦国武士たちは1日当たり5合もの玄米と具だくさんの野菜入りのみそ汁。粗食のようですが、栄養バランスの優れた完全食でした。

 みそ玉もお勧めです。みそ汁を作るのが面倒という人、オフィスにお弁当持参の人も、みそ玉ならお湯さえあればみそ汁を楽しめます。作り方は簡単。みそにだしの出る素材、かつお節、昆布粉、煮干しの粉を混ぜます。丸めて、周りに具になる乾物、ワカメや乾燥野菜、お麩(ふ)などを貼り付けます。コロナ禍の「兵糧」として持ち歩きましょう。

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和食・日光でビタミンD摂取を


 ある意味、今はウイルスと戦う戦国時代と言えませんか?感染予防、免疫力アップをするには、体温を温存し、腸を健康に。感染症に有効だといわれている最大公約数がビタミンDです。

 ビタミンDは日光に当たることで作られ、自粛で家の中に引きこもってばかりいるとビタミンD不足になりがち。太陽を浴びましょう。積極的にビタミンD豊富な食材を食卓に取り入れましょう。きのこ類、魚介類、卵類、乳類はビタミンDが豊富。やっぱり和食が理にかなっているとお分かりでしょう。

 特別なものを取り寄せたり、サプリメントに頼ったりするより、日々の食卓を見直すことが結局、一番てっとり早い免疫力アップ対策だと思います。


 文、写真は料理家のタカコナカムラさん。安全な食と暮らしと農業、環境を「まるごと=whole(ホール)」考えて活動する一般社団法人「ホールフード協会」の代表理事です。

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