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日本産ホタテが半額に、中国代替の輸入増で ベトナム  NNA

2024.09.04

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日本産ホタテが半額に、中国代替の輸入増で ベトナム  NNAの写真

 ベトナムが輸入する日本産ホタテの価格が、1キロ当たり約15万ドン(875円)~60万ドンと昨年から半額近くまで値下がりしている。中国が2023年8月に日本産水産物の禁輸措置を発動してから、代替の販売先としてベトナムへの輸出が増加していることが背景にある。26日付VNエクスプレスが伝えた。(写真はイメージ)

 南部ホーチミン市の大手水産会社の代表者によると、以前は日本産ホタテを扱う輸出入企業は少数だったが、現在は数倍に増加し、価格競争が起きている。以前は最高で1キロ当たり数百万ドンの高値をつけたが、現在は手ごろな価格で出回っており人気が高まっているもようだ。

 日本産ホタテの輸入増加の背景には、昨年8月から、福島第一原発の処理水の海への放出が始まったことを理由に中国が日本産水産物の輸入を禁止したことで、代替の販売先や加工先としてベトナムへのホタテの輸出が増えていることがある。

 ベトナム水産輸出加工協会(VASEP)によると、上半期(1~6月)の日本産の殻付きホタテの輸入量は前年同期比22倍の1万3075トン、平均価格は49%下落して1キロ当たり231円となった。特に6月の輸入量は前年同月比12倍の5256トンで単月では過去最高だった。

 農林水産省のデータでも、上半期の日本からベトナムへの農林水産物・食品の輸出額は前年同期比22%増の401億円となり、主にホタテ貝(生鮮・冷蔵・冷凍など)の輸出が増えたという。

 ベトナムは中国に代わるホタテの加工先としても有望視されており、北海道産ホタテの試験加工なども実施している。(NNA)

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