安定的な輸入を強化 森山元農相 早大で講演
2024.06.05

自民党の森山裕総務会長(元農相)は6月5日夕、早稲田大学の大隈記念講堂で「日本の農政・議員としての半世紀」と題して講演し「安定的な輸入を強化する必要がある」と述べた。自民党農林議員のトップの総合農林政策調査会最高顧問でもある同氏が、輸入の重要性を強調するのは珍しい。
「(国内に十分な農地がないという)現実を直視しながらどうやるか、すべて国内(生産)でということではない」とも述べた。講演は1960年創立の公認サークルである「早稲田大学政友会」が主催し、約300人が参加した。
森山総務会長は、講演の前半で政治家としての人生を振り返り、後半では5月末に成立した改正食料・農業・農村基本法を解説した。「数十年先を見据え大きく変えた(中略)食料安全保障を大きな柱に位置付けた」と述べ、改正基本法2条で新たに「食料安保」を定義し「平時の一人一人の食料安保に転換した」と強調した。
具体的な政策面では、「日本農業の一番の問題は米」と指摘、「米の生産拡大が大事になってくる。米政策を思い切って頑張り、コストを下げなくてはならない」と述べ、そのために輸出の促進や、農地の面的な拡大、機械化、新しい技術の活用が重要だという認識を示した。このほか、環境との調和、新規就農者の確保、多様な経営体、農家が再生産できる適正価格、地域社会の維持などを重要項目として挙げた。
講演後に学生からの質問に応じ、自民党の派閥を解消した後は、政策ごとに集まるグループに変わるという見通しを示した。政策を遂行する上で、自身が財務副大臣の経験があることを踏まえ、「(官庁の中では)どちらかというと財務省との人間関係があり、財務省とも話してきた。主計官の理解がないと良い農政ができない」と述べた。「生まれ変わったら」という質問に対して「迷うことなく政治家になる」と述べ、会場を沸かせた。
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