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酪農戸数の減少進む  週間ニュースダイジェスト(2月19日~25日)

2023.02.27

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 野村哲郎農相は記者会見で、生産者団体の協力で行った調査で、全国の酪農家の戸数(昨年12月時点)が前年比で6.5%減ったことを明らかにした(2月24日)。飼料高騰などで酪農家を取り巻く環境の急激な悪化が指摘される中、離農が加速している状況が裏付けられた。
 同じ日に政府が開いた「物価・賃金・生活総合対策本部」の会合で、岸田文雄首相は野村哲郎農相に、厳しい酪農経営の要因になっている飼料対策の具体化を進めることなどを、改めて指示した。
 1月の全国消費者物価指数で、生鮮食品を除く食料の上昇率は7.4%と、前月と同じ高水準だった(2月24日)。


 ▼調査継続を了承(2月21日)
 農林水産省は2025年実施の「農林業センサス」を検討する研究会を開き、センサス調査の一部で農水省が廃止の方針を示していた「農業集落調査」は、研究者らの反発を踏まえ、調査対象者を選ぶ名簿を変更して継続することが了承された
 関連記事:農業集落調査は継続 週間ニュースダイジェスト(11月6日~12日)

 ▼検体数を倍増(2月24日)
 東京電力福島第1原発の処理水海洋放出で水産庁は、放射性物質トリチウムの濃度を調べる北海道から千葉県の太平洋側で水揚げされた水産物の検体数を、2023年度は22年度の2倍程度とする計画を示した。分析精度を落とした速報値も発表する

 ▼1月も7.4%上昇(2月24日)
 総務省が発表した1月の全国消費者物価指数(2020年=100)で生鮮食品を除く食料の上昇率は7.4%と、前月と同水準だった。食料品の値上がりは159品目で、前月の161からわずかに減った。食用油(31.7%)や牛乳(10.0%)の上昇が大きかった

 ▼酪農戸数が減少(2月24日)
 酪農の生産者団体などが作る中央酪農会議(東京)は、2022年12月の出荷農家戸数が、前年同月比6.5%減の1万1202戸だったと発表した。1年前の調査(4.2%減)より減少率が拡大した。飼料高やコロナ禍などによる生乳の需要低迷が要因となっている

 ▼小麦・飼料の対策指示(2月24日)
 岸田文雄首相は官邸で開いた「物価・賃金・生活総合対策本部」の会合で、野村哲郎農相に対し、小麦と飼料の価格高騰対策で激変緩和措置を講じるよう指示した。農相は同じ日の記者会見で、輸入小麦の激変緩和措置を3月上旬をめどに決める意向を示した

 ▼ただいま、つなかん公開(2月24日)
 宮城・気仙沼市の民宿の女将と、震災ボランティアに参加した若者らの10年にわたる交流を描いたドキュメンタリー映画「ただいま、つなかん」の上映が仙台市で始まった。今後全国で順次公開される。風間研一監督は舞台あいさつで「登場するいろいろな人に共感することで、見方が変わる映画だと思う」と述べた
 関連記事:復興支える民宿の女将と若者描く ただいま、つなかん公開へ


 

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