生産拡大と持続可能性の両立を議論へ 週間ニュースダイジェスト(4月2日~8日)
2023.04.10
気候変動やロシアのウクライナ侵攻で食料の安定供給が世界的な課題となる中、先進7カ国(G7)農相会合が22、23日に宮崎市で開かれる。農業の生産拡大と持続可能性の両立について議論し、共同声明と行動計画「農業の持続可能性に関する宮崎アクション(仮称)」をまとめて農業生産性を高める方向性を打ち出し、5月に開くG7首脳会議(広島サミット)につなげる。
G7農相会合の国内開催は、2016年の新潟市以来7年ぶり。各国政府関係者らによる地元農家や農業高校の視察、ビルサック米農務長官の講演といったイベントも予定している。
「地域おこし協力隊」の隊員が2022年度に全国で6447人に達し、前年度比432人増と3年連続で増えたことが分かった(4月4日)。
▼商業捕鯨始まる(4月3日)
北海道のオホーツク海沖で、小型捕鯨船によるミンククジラ漁が始まり、計3頭を捕獲した。同海域では通常より1カ月早い操業開始となった。今年は調査捕鯨から商業捕鯨に切り替えてから5年目で、ミンククジラの漁獲枠は全国で136頭。同海域では4月末にかけ33頭の捕獲を目指す
▼地域おこし隊員増加(4月4日)
総務省は過疎地に移住して地域活性化に取り組む「地域おこし協力隊」の隊員が、2022年度は全国で6447人が活動し、前年度より432人増えたと発表した。増加は3年連続。コロナ禍で高まった地方への関心が依然高水準にあり、自治体による活動支援の効果もあるとみられる
▼生産拡大へ議論(4月5日)
農林水産省は宮崎市で22日に開幕する先進7カ国(G7)農相会合にについて、ロシアのウクライナ侵攻により食料安全保障の重要性が増す中、農業の生産拡大と持続可能性の両立に向けて議論すると発表した。23日に共同声明と行動計画をまとめ、5月のG7首脳会議(広島サミット)のつなげる
▼全中会長8月交代(4月6日)
全国農業協同組合中央会(JA全中)の中家徹会長(73)は記者会見で、8月18日の通常総会で選任される次期会長について「立候補の資格がない。今期で退任する」と述べた。全中には「会長は就任時に70歳以下」との規定がある。中家会長は2017年8月に就任、20年8月に再任された
▼イモ種苗を生産(4月6日)
霧島酒造(宮崎県都城市)は、サツマイモの種苗生産を始めると発表した。実が腐るサツマイモ基腐病の流行で原料の確保が難しくなっているため、苗の供給で契約農家の安定的な生産を支援する。同社はサツマイモの収穫減から焼酎の値上げに踏み切り、主力焼酎の一部の販売を休止している
▼海水温・海流の変化が主因(4月7日)
水産研究・教育機構(国立研究開発法人)は、サンマの不漁の主因は北海道沖や三陸沖の水温上昇など、海水温・海流の変化であるとした分析結果を発表した。サンマが餌が少なく成育条件の悪い沖合に移動し、日本近海の分布量が急減して近年の漁獲量減少につながったとしている
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