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2年後の基本法改正目指す  森山元農相、食料安全保障で見解

2022.05.31

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 自民党の「食料安全保障に関する検討委員会」の委員長である森山裕元農相は5月30日、「農政ジャーナリストの会」の研究会で講演(オンライン併用)し、食料・農業・農村基本法について「2024年の通常国会に改正案を提出できればありがたい」と述べ、党主導で抜本的に見直す考えを示した。

 食料・農業・農村基本法は1999年に、農業基本法に代わり制定された。関税貿易一般協定(ガット)ウルグアイ・ラウンドの決着を経て世界貿易機関(WTO)が発足するなど、貿易や農村の構造が大きく転換するのに対応したが、制定から20年以上経過している上、ロシアによるウクライナへの侵攻など食料安保に関する環境が変化しており、見直し機運が高まっている。

 元農相は現行の基本法について「食料安保の考え方が非常に希薄」と指摘。基本法を検証する上での課題として、自給率向上目標、地域を支える人材、国土強靱化・減災、(農業)団体が果たす役割、食品産業との結合、消費者の役割、環境との調和、農村振興などを列挙し、大幅な改正を目指す姿勢を示した。

 改正のスケジュールについては「そんなにゆっくりしていられない」と急ぐ考え明らかにし、具体的には私見と断った上で、今年9月に現行基本法の検証を始め、来年7月に中間取りまとめ、同12月に審議会での審議を始め、2024年の通常国会で改正案を審議する段取りを示した。
 「近いうちに食料安保のことで(岸田)総理に説明する」とも述べ、基本法の改正に向けて自民党と政府の調整を急ぐ構えだ。

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