ウクライナ農業支援でG7一致 週間ニュースダイジェスト(5月8日~14日)
2022.05.16
主要7カ国(G7)はドイツのシュツットガルトで開いた農相会合で、世界的食料危機の回避に向け、ウクライナの農業復興の支援、食料・肥料価格の国際的監視を明記した共同声明を採択した(5月14日)。声明は不当な輸出制限の抑止も盛り込み、ロシアの輸出規制を強く非難した。
国連食糧農業機関(FAO)は5月6日の記者会見で、ロシア軍による海上封鎖により、ウクライナは船舶利用の穀物輸出ができなくなっていると説明している。
アサヒ飲料は自販機の回収ボックスのペットボトルを再生する取り組みを始めると発表した(5月10日)。
▼1皿100円終了へ(5月9日)
回転ずし「スシロー」を運営するフード&ライフカンパニーズは、にぎりずしなど一部メニューを10月から10~30円値上げすると発表した。1984年の創業以来、税抜き1皿100円としてきた最低価格も初めて上げる。食材の調達費や物流経費が上昇しているため
▼全農とDAIZが提携(5月10日)
大豆由来の植物肉を製造する新興企業DAIZ(熊本市)は、全国農業協同組合連合会(JA全農)との業務提携締結を発表した。全農から仕入れる国産大豆を植物肉原料に加工し、全農はDAIZ製造の大豆ミートによる総菜などを開発、今年秋にも販売を始める
▼大量廃棄回避(5月10日)
金子原二郎農相は記者会見で、連休中の生乳処理について「牛乳消費拡大のPRもあり、業界からは大きな問題なくできていると聞いた」と述べた。乳量が増える一方で給食がない連休中は、大量廃棄の懸念があった。夏場に向けた需要増で需給緩和の改善に向かう、との見通しも示した
▼ペットボトルをペットボトルに(5月10日)
アサヒ飲料は、傘下企業が管理・運営する自動販売機脇のリサイクルボックスからペットボトルを回収、再生して再び飲料用のボトルとして利用する「水平リサイクル」を、5月中旬に始めると発表した。首都圏の3万台から始め、年内に近畿や中部にも広げる
▼世界小麦生産減少へ(5月13日)
米農務省は2022~23年度の世界の小麦生産量は7億7480万㌧と前年度より約450万㌧減るとの見通しを示した。ウクライナが2150万㌧と、約1150万㌧減るのが響く。同国の輸出量も1000万㌧と900万㌧減るが、世界の総輸出量はカナダなどが補って増える見通し
▼農業支援合意(5月14日)
ドイツのシュツットガルトで開かれた先進7カ国(G7)の農相会合は、ウクライナの農産物の生産・輸出を支援するとした共同声明を採択し、食料価格の動向を監視することでも一致した。声明はロシア侵攻が、世界の食料安全保障に重大な影響を与えると懸念を示した
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