土産需要激減で7.6%縮小 20年度の菓子市場
2021.05.24
矢野経済研究所の市場調査資料「2021年版 菓子産業年鑑~和・洋菓子、デザート編~」によると、20年度の和洋菓子・デザート類市場(メーカー出荷金額ベース、予測)は、前年度比7.6%減の2兆1099億円となった。(写真はイメージ)
市場は年度当初から新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、人の動きが制限されたことで、巣ごもり需要につながるカテゴリ・流通チャネルは好調に推移したものの、手土産需要が減少し、全体的に縮小を余儀なくされた。
外出自粛で国内外の観光土産需要は激減。冠婚葬祭や会合などの対面機会が減少し、手土産需要が減少した。
(図:矢野経済研究所)
一方、スーパーやコンビニが販売する流通系の市場は、巣ごもり需要の増加に伴い、拡大基調となった。
品目別にみると、ヨーグルト(デザート類)は健康意識の高まりから、需要の高止まりが続いた。アイス類は業務用はマイナス影響を受けているが、市販用が伸びた。
調査は、和菓子(どら焼きや大福などの生菓子や半生菓子、干し菓子、焼菓子等)、洋菓子(ケーキやシュークリームなどの生菓子や半生菓子、焼菓子等)、デザート類(ヨーグルトやプリン、ゼリー、その他カップデザート類等)、アイス類(アイスクリームや氷菓等)の4分野が対象。
2019年度の市場はほぼ前年度並みの2兆2833億円だった。
(図:19年度市場の販売チャネル別構成比。専門店・路面店はショッピングモール内専門店や路面店。駅関連は駅構内の商業施設や駅ビル。その他は法人需要を含む。矢野経済研究所作成)
関連記事:「菓子業界「食感」狙い変わらず 需要支える巣ごもり消費」(2021年3月15日)
最新記事
-
米粉代替作戦 小視曽四郎 農政ジャーナリスト 連載「グリーン&ブル...
コメがついに麺にも抜かれた、と総務省調査(2人以上家庭、平均世帯人員2.91人...
-
国産FSC認証広葉樹材を販売 堀内ウッドクラフト
日本森林管理協議会(東京都世田谷区、FSCジャパン)は、木工品製造販売の堀内ウ...
-
ウクライナ支援で一致 週間ニュースダイジェスト(4月16日~22日)
先進7カ国(G7)農相会合が宮崎市で、2日間の日程で開幕した(4月22日)。ウ...
-
「地域創生」五感で学ぶ 東京農大「食と農」の博物館が企画展
東京農業大学(江口文陽学長)の「食と農」の博物館(東京都世田谷区)は21日、企...
-
漁師さんが「かわいい」と気付いた日 中川めぐみ ウオー代表取締役 ...
水産の世界は物理的な距離よりも、精神的な距離が遠い。水産業界以外の方と、こんな...
-
花粉症対策でスギの伐採加速 週間ニュースダイジェスト(4月9日~15...
政府は首相官邸で花粉症対策を議論する初の関係閣僚会議を開き、岸田文雄首相は6月...
-
2030年に市場規模2100億円へ 食料変えるアグリ・フードテック ...
近年、激化する気候変動などの影響から、世界の食料事情が不安定さを増す中、アグリ...
-
イノベーター養成アカデミー来春開講 社会人も、最短1年で修了 AF...
AFJ日本農業経営大学校(東京都港区、合瀬宏毅校長)は11日、オンラインを活用...
-
施設園芸用モニタ装置を提供 ファーモ、北海道ボールパーク内の施設
スマート農業を推進するIT企業のファーモ(宇都宮市)は、北海道日本ハムファイタ...
-
生産拡大と持続可能性の両立を議論へ 週間ニュースダイジェスト(4月2...
気候変動やロシアのウクライナ侵攻で食料の安定供給が世界的な課題となる中、先進7...