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ヤクルト、比南部で新工場稼働 能力3割増、全国供給へ体制整う  NNA

2024.05.28

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ヤクルト、比南部で新工場稼働 能力3割増、全国供給へ体制整う  NNAの写真

 ヤクルト本社は5月20日、フィリピンの南部ミンダナオ島に建設した第2工場を稼働したと発表した。第1工場と合わせた生産能力は約3割増となり、1日当たり608万本となる。中部ビサヤとミンダナオ島の南部に製品を供給する。海外市場で3番目に販売規模が大きい同国で、全国主要都市へ迅速に展開できる体制が整う。(写真上:ヤクルトが生産を開始した南部ミンダナオの新工場、同社提供)

 現地法人フィリピンヤクルトの子会社が東ミサミス州エルサルバドル市に新工場を構えた。資本金は20億ペソ(約54億円)。敷地面積は約4万1738平方メートル、工場の延べ床面積は第1工場の約3倍の約2万5583平方メートルとなる。

 投資額は明らかにしていない。生産は5月に開始した。当初の生産能力は1日当たり138万本で、設備増強により最大276万本まで増やせる。まずは主力の乳酸菌飲料「ヤクルト」を生産する。

 第2工場は段階的に生産能力の増強を計画している。2025年3月期の販売本数については公表していない。

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(食料品店に陳列された乳酸菌飲料「ヤクルト」=5月20日、マニラ首都圏マカティ市、NNA撮影)

 ヤクルトは北部ルソン島のラグナ州カランバに工場を構えている。生産能力は同470万本。「ヤクルト」、カロリーを抑えた「ヤクルトライト」を生産している。中東にも輸出している。

 ビサヤとミンダナオへはこれまで、カランバ工場から海上輸送で製品を供給していた。新工場の稼働により、全国の主要都市に近い場所で生産した製品を迅速に届けられる体制が整う。

 ヤクルトのフィリピンでの売上本数を見ると、24年1~3月は1日当たり374万本だった。インドネシアの同559万本、メキシコの同396万本に次ぐ規模になっている。人口増加や経済成長に伴って販売は堅調に伸びている。

 ヤクルトは1パック5本入りで約50ペソ、他社が販売する乳酸菌飲料と比較しても手ごろな価格に設定されている。国民に人気の炭酸飲料より割高だが、訪問販売員「ヤクルトレディ」を通じた販促活動などが奏功している。(NNA)

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