企画展「JOZOO-醸造と発酵のせかい-」開催 東京農大 来年4月6日まで
2023.10.12

東京農業大学の醸造科学科展「JOZOO -醸造と発酵のせかい-」が、「食と農」の博物館(東京都世田谷区上用賀2-4-28)で12日から開催している。醸造や発酵について作り手、微生物、原料、歴史、科学などさまざまな角度から学べる。入場は無料、来年4月6日まで。
醸造と発酵は、酒、味噌、醤油、漬物、チーズ、ヨーグルトなど身近な食品に不可欠プロセスだが「裏舞台」の存在だ。展示では、麹菌・酵母・乳酸菌の役割をわかりやすく説明している。
特に、清酒の製造過程について、蔵人(くらびと)に取り付けたカメラで撮影したリアルな映像を3面スクリーンに投影して紹介、酒造りを体感できる。幕末から明治時代初期の酒蔵の様子を描いた絵図など貴重な資料も展示されている。
企画展のタイトルの「JOZOO」には、来場者に動物園(ZOO)を訪れたときのような高揚感を抱いてほしいという主催者の想いが込められており、「醸造・発酵の世界が人知と微生物の生命活動の賜物であることを感じてほしい」(応用生物科学部醸造科学科の石川森夫学科長)という。
会場の「食と農」の博物館は2004年4月に開館、「日本の博物館の父」とも称され、東京農大の前身である私立東京高等農学校の初代学長だった田中芳男の「有用植物図説」や、日本固有種の鶏の学術標本(はく製)、日本で最初に開発されたトラクターの実物など貴重な資料が常設展示されている。
また、併設の進化生物研究所のバイオリウムでは、アフリカやオーストラリアの植物、熱帯果樹、ケヅメリガメや、ワオレム-ル(マダガスカル固有の原猿類)などが、生体資料として飼育されており、一般の来館者も観察できる。
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