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北日本新聞の公害病連載などに授賞  農業ジャーナリスト賞

2022.06.06

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北日本新聞の公害病連載などに授賞  農業ジャーナリスト賞の写真

(左から新潟放送の吉井一善テレビ制作部長、NHK山形放送局の加納可奈子ディレクター、北日本新聞社の宮田求編集委員、柳原一德氏)


 農政ジャーナリストの会は6月6日、北日本新聞社の連載記事「神の川 永遠(とわ)にーイ病勝訴50年」など4作品に、第37回農業ジャーナリスト賞を授賞した。

 「神の川 永遠にーイ病勝訴50年」の「イ病」は、4大公害病の一つであるイタイイタイ病を指す。富山県中心部を流れ豊かな水田地帯をつくり出した神通川は、上流の鉱山から流れ出たカドミウムで汚染され、農作物被害と共に人的被害を拡大した。1960年前後に鉱毒との因果関係が明らかになり、患者らが企業などに補償を求めた裁判は72年に原告側勝訴が確定した。それから50年を節目に、この惨事を風化させまいと、宮田求氏が地元紙の編集委員として11回の連載を取材、執筆した。 

 新潟放送の番組「俺たち、ムロヤ青年会~ゆるく 楽しく 元気よく~」は、福祉施設と連携してレトルトカレーを開発・販売するなど、持続可能な集落を目指す新潟県阿賀町の青年会の活動を記録した。
 日本の技術力・地方創生への道を描き出す教育ドキュメンタリーシリーズ「日本のチカラ」の作品として制作した。

 NHK山形放送局のドキュメンタリー「食べる喜びをもう一度~鶴岡 えん下のグルメ~」は、病気や加齢で食べ物を飲み込みづらくなった人たちのために地元食材を生かした「えん(嚥)下食を開発する料理人に密着取材した。

 阪神大震災後に出版社を創業、東日本大震災を機に周防大島(山口県)に移住して「ミカン農家兼出版編集者」となった柳原一德氏の自らの活動記録「本とみかんと子育てと~農家兼業編集者の周防大島フィールドノート」(みずのわ出版)には「特別賞」を贈った。

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