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都市農地7割は存続か  週間ニュースダイジェスト(4月3日~9日)

2022.04.11

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都市農地7割は存続か  週間ニュースダイジェスト(4月3日~9日)の写真

 今年から税制優遇の期限を順次迎える都市部の農地「生産緑地」のうち、少なくとも7割程度が農地として存続の見通しであることが、国土交通省の調べで分かった(4月7日)。多くの農地が宅地転換して都市部の地価が急落する「2022年問題」は回避されるとみられる。1992年に指定が始まった生産緑地制度は、営農を義務付けるが30年間、固定資産税や相続税を宅地より優遇する。21年末時点で三大都市圏など19都府県で計約1万2000㌶あり、その約8割の期限切れが22年の1年間に集中している。国は税優遇を10年延長する新制度「特定生産緑地」を、期限終了後の受け皿として整備した。
 2021年度の飲食業の倒産件数は、前年度より21%減った(4月6日)。


 ▼海洋放出反対の意向(4月5日)
 東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出で、岸田文雄首相は首相官邸で全国漁業協同組合連合会の岸宏会長と会談し、理解を求めた首相に対し岸会長は、あらためて反対の意向を伝えた。岸会長は漁業を継続できるような具体的で実効性ある対策を求めたという

 ▼牛乳消費呼び掛け(4月5日)
 4、5月と生乳の生産量が増える中、関連業界は牛乳類の消費が低調なままであるとして、大型連休に向け需要拡大を求めている。農林水産省はテレビCMを放映。北海道では自治体からの協力要請に応じ、プロ野球日本ハムの新庄剛志監督が動画で牛乳の魅力を訴えている
 関連記事:JA全中の中家会長が消費拡大PR

 ▼飲食業倒産減る(4月6日)
 東京商工リサーチが発表した2021年度の全国の飲食業の倒産(負債額1000万円以上)は612件と、前年度から21.9%減った。政府・自治体、金融機関の資金繰り支援策や雇用調整助成金の特例措置で減ったが、コロナ禍の影響による倒産は309件と、前年度の1.5倍に増えた

 ▼熊本アサリで条例案(4月6日)
 輸入アサリの産地偽装問題で熊本県は、県産アサリの適正な流通を促す条例案を発表した。指定した漁場で天然アサリ漁に取り組む漁業者を支援し、流通記録の保存徹底を求める。9月の全面施行を目指す。12日に漁を再開し、認定店舗で販売となる予定

 ▼農相に緊急要請(4月7日)
 全国農業協同組合中央会(JA全中)の中家徹会長は農林水産省を訪れ、燃料や肥料など生産資材高騰への政府の緊急対策策定に向け、金子原二郎農相に緊急要請した。「食料安全保障にかかる大胆な緊急対策と基本政策の確立」を挙げ、食料・農業・農村基本法の見直しなどを求めた
 関連記事:基本法の見直し必要

 ▼都市農地7割は存続(4月7日)
 2022年から税制優遇の期限を順次迎える都市部の農地「生産緑地」のうち、少なくとも7割程度が農地として存続の見通しであることが、国土交通省の調べで分かった。税優遇を延長する新制度の効果とみられ、宅地転換で都市部の地価が急落する「2022年問題」は回避されそうだ
 

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