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ウクライナ侵攻で資材価格高騰懸念  週間ニュースダイジェスト(2月20日~26日)

2022.02.28

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 ロシア軍がウクライナへ侵攻し、シカゴ穀物市場では小麦が一時、約9年7カ月ぶりの高値をつけ、ニューヨーク原油先物相場の指標油種の中心限月が一時1バレル=100㌦を上回った(2月24日)。ロシアとウクライナは家畜の飼料にもなる小麦やトウモロコシの輸出が多く、日本は漁船が使う燃料や家畜の飼料の大半を輸入している。農林水産省は省内に食料安全保障に関する検討チームを設置し(2月25日)、自民党も食料安全保障の強化策を話し合う委員会を新設した(2月24日)。関連記事:小麦価格高騰の恐れ NNAオーストラリア
 文化審議会がユネスコ無形文化遺産登録の候補に、日本酒や焼酎、泡盛などの「伝統的酒造り」を選んだ(2月25日)。


 ▼収入の4割が協力金(2月22日)
 上場する主な居酒屋チェーンのうち、コロナ禍で自治体から受け取った休業・時短営業の協力金について情報開示している8社が、2021年度に受けた協力金が計約340億円に上り、売上高の4割近くに相当することが分かった。8社はSFPホールディングス、ハブ、ワタミ、DDホールディングス、ヴィア・ホールディングス、チムニー、ヨシックスホールディングス、テンアライド

 ▼みどり法案閣議決定(2月22日)
 政府は環境に配慮した農林水産業推進を図る「みどりの食料システム法案」を閣議決定し、国会に提出した。有機農業に取り組む生産者や、環境負荷が少ない技術開発を進める食品事業者の認定制度を創設し、税金軽減などで支援する。早期成立、年内施行を目指す

 ▼資材価格上昇懸念(2月24日)
 ロシア軍がウクライナに侵攻、首都キエフや軍事施設を空爆した。これを受け穀物や原油の国際相場が軒並み上昇、今後農業資材価格が高騰する可能性が出てきた。金子原二郎農相は25日の記者会見で「間接的にわが国の農林水産業が影響を受ける可能性がある」と述べた

 ▼補助上限25円へ(2月25日)
 岸田文雄首相は記者会見で、ガソリンなどの価格急騰を抑制すると表明した。政府は石油元売り会社に支給する補助金の上限を3月上旬から、現行の1㍑当たり5円から25円に引き上げる。経済産業省はガソリンの全国平均価格を170円程度とするよう補助額を毎週見直している

 ▼酒造り、ユネスコ申請へ(2月25日)
 国の文化審議会は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産登録を申請する候補に、日本酒や焼酎、泡盛などの「伝統的酒造り」を選んだ。3月末までに申請し、2024年のユネスコ政府間委員会で登録が審査される見通し。日本酒などの輸出拡大に弾みがつく

 ▼予算2割未使用(2月26日)
 使われていない農地を集約して意欲ある農家などに貸し出す農地中間管理機構(農地バンク)の関連予算が、業務開始以降7年間の総額約1252億円のうち、19%の約238億円が執行されなかったと共同通信が報じた。有効活用できていないとして予算減額を求める声が出そうだ

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