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広がる卵ショック  週間ニュースダイジェスト(3月26日~4月1日)

2023.04.03

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広がる卵ショック  週間ニュースダイジェスト(3月26日~4月1日)の写真

 JA全農たまごによると、鶏卵の3月の平均卸価格(東京地区、Mサイズ基準値)は1㌔当たり343円となり、前年同月より約75%上がった。前月に続き比較できる1993年以降の最高値を更新した(3月31日)。
 スーパーなどの店頭で卵が大幅に値上がりし、卵を使った食品や外食メニューの販売休止も相次ぎ、「卵ショック」が広がっている。
 野村哲郎農相は3月31日の記者会見で、値上がりの原因となっている供給不足に絡み「雛から育った鶏は半年で産み出すが、鶏舎全体で産み出す規模が戻るには1年はかかる」と説明した。一方で、ブラジルからの殻付き卵の輸入が始まることを明らかにした。4月に第一便が到着し、加工用の供給増が期待できるという。
 帝国データバンクによると、4月に国内の主要な食品・飲料メーカー195社が、計5106品目の値上げを予定している。


 ▼農業予算1310億円(3月28日)
 政府は物価高騰とコロナ禍対応で2022年度予算の予備費から総額2兆2226億円を支出すると閣議決定し、農業分野では、政府が製粉会社に売り渡す輸入小麦の価格を抑え、畜産、酪農家が支払う飼料代の負担軽減を図る対策費として、計1310億円を計上した

 ▼肥飼料の国産化推進(3月28日)
 全国農業協同組合連合会(JA全農)は2023年度の事業計画を発表し、生産コストの上昇を受け、肥料・飼料の国産化推進や、輸入依存度の高い小麦などの穀物を計画的に増産することにより、食料自給率を上げる方針を掲げた。売上高に当たる取扱高は、22年度計画比5%増の4兆8200億円

 ▼輸入規制を継続(3月30日)
 韓国大統領府は東京電力福島第1原発事故を受け継続している福島や宮城など8県の水産物の輸入規制で、「福島産の水産物が国内に入ってくることは決してない」と表明した。先の日韓首脳会談で日本側が、規制の緩和を求めていた。同原発事故を理由とする日本産食品の輸入規制は、韓国など12カ国・地域が継続中

 ▼飲用乳価引き上げ(3月31日)
 関東など1都8県の酪農家による関東生乳販売農業協同組合連合会(東京)は、大手乳業メーカーに販売する牛乳など飲用向けの生乳価格を、8月出荷分から1㌔当たり10円引き上げると明らかにした。酪農家の経営悪化が背景にある。牛乳を小売価格にも波及するとみられる

 ▼鶏卵また最高値(3月31日)
 JA全農たまごが発表した鶏卵の3月の平均卸価格(東京地区、Mサイズ基準値)は、1㌔当たり343円と、前年同月より148円、約75%上昇した。上昇は7カ月連続で、前月に続き比較できる1993年以降の最高値を更新した。鳥インフルエンザの感染拡大で供給が減っているため

 ▼値上げ5106品目(4月1日)
 新年度がスタート。4月は原材料高で食品値上げが続き、帝国データバンクが国内の主要な食品や飲料メーカー195社について調べたところ、計5106品目の値上げを予定している。しょうゆやマヨネーズなどの調味料やパック牛乳など乳製品、ウインナー、輸入ワインなどが高くなる

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