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止まらない食料値上がり  週間ニュースダイジェスト(1月15日~21日)

2023.01.23

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 昨年12月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)で、食料は前年同月比7.4%の上昇の108.3と急伸した(1月20日)。食料の費目では乳卵類(9.0%)や、外食(5.8%)の上昇が目立った。
 22年の動きを月ごとの上昇率で振り返ると、1月(1.3%)から拡大し続け、10月(5.9%)、11月(6.8%)、12月と1年間、上昇が止まらなかった。22年の通年では前年比3.8%の上昇。通年の費目では、唐揚げなどの調理食品(4.5%)や、ポテトチップスなどの菓子類(4.4%)が大きく上がった。
 傾斜地の石積み階段園で作る和歌山県の有田・下津地域のミカン栽培が、世界農業遺産の登録を目指すことになった(1月17日)。


 ▼世界農業遺産で申請(1月17日)
 農林水産省は国連食糧農業機関(FAO)が認定する世界農業遺産に、和歌山県の有田・下津地域のミカン栽培を申請すると発表した。FAOが現地調査などの上で決定する。同地域では傾斜地の石積み階段園で栽培している。世界農業遺産は23カ国・72地域あり、うち日本は13地域

 ▼鶏卵価格が高水準(1月18日)
 農林水産省の1月の食品価格動向調査で、鶏卵1パック(10個入り)の平均小売価格は税込み244円と前月より3%上がり、過去5年の1月の平均より13%高かった。比較可能な2019年7月以降では月間の最高値。飼料価格の上昇と鳥インフルエンザの感染拡大が影響したとみられる

 ▼乳卵類9%上昇(1月20日)
 総務省が発表した2022年12月の全国消費者物価指数(20年=100、生鮮食品を除く)で、食料は前年同月比7.4%上昇と11月の上昇率6.8%から拡大し、指数全体(4.0%上昇の104.1)を押し上げた。食料の費目では卵や牛乳といった乳卵類(9.0%)や、外食(5.8%)の上昇が目立った

 ▼ロシアが交渉に応じず(1月21日)
 北方領土周辺水域での日本漁船の安全操業を定めた日本とロシアの間の漁業協定で、ロシア側が現時点で今年の操業条件を決める政府間交渉に応じない方針を日本政府側に伝えたことが分かった。1~3月が漁期のスケトウダラ刺し網漁などに影響が出る

 ▼支出少ない減収補填予算(1月21日)
 コメや麦の価格が下落した際、農家の減収分を一部穴埋めする国の「米・畑作物の収入減少影響緩和交付金」が、2008~21年度の単年度予算計1兆188億円に対し、支出額が計1445億円にとどまっていたことが分かった。財政悪化の下、多数並立する減収補塡策を整理する必要性が指摘されている

 ▼システム強化を確認(1月21日)
 ドイツ政府主催で2009年から毎年開かれている「ベルリン農相会合」は、コロナ禍やウクライナ問題で深刻化した食料危機問題を議論し、食料システムを強化に向け変革し、共同の取り組みを加速させるとした閣僚宣言を採択した。日本からは野村哲郎農相が出席した

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