宮崎が3.9%増で4位 2位の鹿児島5000億円に迫る 21年の農業総産出額
2023.01.04
2021年の都道府県別の農業総産出額は、北海道が1兆3108億円(前年比3.5%増)と首位で、2位は鹿児島の4997億円(4.7%増)、3位が茨城の4263億円(3.5%減)と続き、トップスリーは前年と同じだった。昨年12月27日、農林水産省が発表した。
4位は3478億円と3.9%増えた宮崎で、前年の6位から上昇した。5位は前年と同じ熊本(3477億円、2.1%)。前年4位だった千葉(3471億円)は6位だった。
品目別に見ると、コメが全体で前年比16.6%減の1兆3699億円と落ち込んだ。外食需要が減って在庫が増え、取引価格が低迷した。都道府県別では新潟(1252億円)と北海道(1041億円)が1000億円を超え、秋田(876億円)が3位と、1~3位は前年と同じだった。
野菜は全体が4.7%減の2兆1467億円。21年は秋季から冬季が高温で、多くの野菜の出荷量が増加し、前年よりも安値となったことが減少の要因とみられる。都道府県別の首位は北海道(2094億円)で、茨城(1530億円)、千葉(1280億円)と続き、1~3位は前年と変わらなかった。
果物は全体が4.8%増の9159億円。リンゴ、ミカンの価格が上昇したことや、ぶどうなどで優良品種への転換が進んだためとみられる。都道府県別の1~3位は青森(1094億円)、長野(870億円)、和歌山(790億円)と、前年と同様だった。
肉用牛は全体が11.5%増の8232億円と伸びた。和牛の生産頭数が増えたことや、コロナ禍の影響が大きかった前年から需要が回復して価格が上昇したためとみられる。都道府県別は鹿児島(1240億円)の首位、以下、北海道(1131億円)、宮崎(815億円)と続き、トップスリーの顔ぶれは変わらなかった。
全国の農業総産出額は1.1%減の8兆8384億円と2年ぶりに減少した。肉用牛など畜産が過去最高となった一方、コメが下落したことが響いた。農業総産出額は、1984年の11兆7171億円をピークに、長期的に減少傾向となっている。
総産出額から経費を除いて補助金を加えて算出し、農家の所得に相当する生産農業所得は、0.1%増の3兆3479億円だった。
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