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陸上養殖が届け出制に  週間ニュースダイジェスト(1月22日~28日)

2023.01.30

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 新規参入が相次ぐ水産物の陸上養殖について、農林水産省は実態を把握するため、今年4月から事業者を対象に届け出制度を導入することを決め、河川や池での養殖業を規制する内水面漁業振興法の施行令を一部改正した(1月27日)。
 陸上養殖は車えびやトラフグ、ヒラメといった水産物を、陸上に設置した施設で飼育する。漁業権を得る必要がなく、天候に左右されず安定的に生産できるため、事業者の増加が続いている。
 農水省は事業者の生産の規模や方法を正確に把握し、施設からの排水などによる周辺の環境への影響も分析し、必要な対応を取る。
 Jミルクは2023年度の生乳生産量が、22年度より1.3%減るとの見通しを発表した(1月27日)。


 ▼漁獲枠据え置き(1月23日)
 水産庁は漁業関係者らとの意見交換会で、スルメイカの2023年漁期(4月~24年3月)の漁獲枠を、22年と同じ7万9200㌧で据え置く方針を示した。海水温や分布の変化から不漁が続いており、21年の漁獲量は5万7000㌧の枠に対し2万6915㌧と、ピークの1割以下になっている

 ▼追加対策を指示(1月24日)
 岸田文雄首相は物価・賃金・生活総合対策本部の会合で、配合飼料の価格高騰に対応し、2023年1~3月期も追加対策を取るよう野村哲郎農相に指示した。22年10~12月期は農家の実質負担を抑える補填支援を22年度予算で措置したが、価格が高止まりしており、続く1~3月期は対策を加える

 ▼1月も7%上昇(1月27日)
 総務省が発表した1月の東京都区部の生鮮食品を除く消費者物価指数(中旬速報値、2020年=100)で、食料の伸び率は7.4%と前月の7.5%から縮小したが、引き続き高水準だった。内訳では乳卵類8.8%、外食7.1%などの上昇が目立った。全国指数も同様の動きとなるとみられる

 ▼陸上養殖が届け出制に(1月27日)
 農林水産省は陸上の施設で魚介類を育てる陸上養殖の事業者を対象に、4月から届け出制を導入することを決め、内水面漁業振興法の施行令を一部改正した。業者の生産規模や方法を把握し、環境への影響分析などに役立てる。漁業権が不要で安定した生産が期待される陸上養殖には、参入が相次いでいる

 ▼監督指針を改正(1月27日)
 農林水産省は農業協同組合(JA)と全国共済農業協同組合連合会(JA共済連)の共済事業向けの監督指針を改正した。JA共済では過重なノルマを達成に向けて、不必要な契約を職員が結ぶ「自腹契約」が指摘されているため、監督を強化して歯止めをかける。施行は2月27日

 ▼生乳減産へ(1月27日)
 生乳の業界団体Jミルク(東京)は、2023年度の生乳生産量が前年度比1.3%減の747万㌧になるとの見通しを発表した。22年度の予測も同1.1%減と下方修正し、減産は2年連続となる。乳製品の値上げに伴う需要減が懸念されており、生産抑制が進むと見込んだ

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