飼料用米の作付面積が最大に 週間ニュースダイジェスト(10月9日~15日)
2022.10.17
農林水産省は2022年産米の9月25日現在の作付面積と予想収穫量を発表し(10月14日)、飼料用米が2万6000㌶増の14万2000㌶と過去最大を更新した。麦や大豆の作付面積も増えており、消費が振るわない主食用米からの転作が進んでいる。円安やウクライナ危機による穀物の輸入価格高騰で、国産品の需要が伸びていることもある。
22年産のコメ(水稲)の全国の作況指数(平年=100)は「平年並み」の100。主食用米の予想収穫量は前年実績比30万4000㌧(4.3%)減の670万3000㌧と過去最低になる見込みで、米価は3年ぶりに上昇するとみられる。
岸田文雄首相は総合経済対策に、畜産農家を支援する制度を盛り込むと表明した(10月10日)。
▼鹿児島と宮崎に最高賞(10月10日)
鹿児島県で開かれた「和牛のオリンピック」と呼ばれる5年に1度の品評会「全国和牛能力共進会」で、最高賞の内閣総理大臣賞は体形や毛並みの良さを評価する「種牛の部」が鹿児島県代表、肉質を審査する「肉牛の部」は宮崎県代表が選ばれた。大会には41道府県から438頭が出品された
▼経済対策に畜産農家支援(10月10日)
岸田文雄首相は視察先の鹿児島県で、10月中に策定する総合経済対策に畜産農家を支援する制度の創設を盛り込むと表明した。ロシアのウクライナ侵攻や円安に伴う飼料高騰に対応し、国産飼料の供給や堆肥の肥料利用の拡大を図り、和牛輸出促進への高度な衛生管理施設整備への支援も拡充する
▼NZが牛げっぷ課税(10月11日)
ニュージーランドのアーダン首相は、牛や羊などの家畜のげっぷや尿で温室効果ガスを排出する農家に直接課税する計画を発表した。家畜の種類や数、化学肥料の使用量から排出量を算出するとしているが、税率などは明らかにしていない。同国全体の温室効果ガスの約半分は、農場から排出されているという
▼離島漁業支援で不適切交付(10月13日)
離島漁業再生事業で2015~20年度に、水産庁の離島漁業再生支援交付金を支給された漁業集落のうち13都道県の約200を会計検査院が調べたところ、いずれも漁業所得などの算出が不適切で、自治体の確認も不十分だったことが分かった。これらの集落には40億円超の国費が支出されていた
▼飼料用米の作付け最大に(10月14日)
農林水産省は2022年産の飼料用米の作付面積が、前年産比2万6000㌶増の14万2000㌶と過去最大となったと発表した。消費が低迷する主食用米からの転作が進み、ウクライナ危機に伴う穀物の輸入価格高騰で国産品の需要が伸びたことも追い風になった。主食用米の作付面積は5万2000㌶減の125万1000㌶
▼諫早干拓の方針変えず(10月15日)
野村哲郎農相は開門を巡る訴訟が続く国営諫早湾干拓事業(長崎県諫早市)の現地を訪問して営農者や漁業者らと面会した。不漁を訴える漁業者が開門調査を求めたのに対し、農相は開門せずに漁業振興基金による解決を目指す、政府の従来方針を示した
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