「農家のリアル」笑って学ぶ 「食と農」の博物館「荒川弘〈百姓貴族〉× TOKYO NODAI 2022」
2022.10.14
東京農業大学(江口文陽学長)の「食と農」の博物館(東京都世田谷区)は14日、荒川弘の漫画「百姓貴族」の複製原画などを展示して農家・農業の現状を伝える「荒川 弘〈百姓貴族〉× TOKYO NODAI 2022」をスタートした。
「百姓貴族」は同展の共催者である新書館の隔月刊誌「ウィングス」に連載中の農業エッセイ漫画。北海道で酪農と畑作に従事する家庭に育ち、農業高校出身の荒川弘(あらかわ・ひろむ)が、漫画家になるまで家業を手伝っていた経験も生かし、農家のリアルな姿を面白く描く。単行本もこれまでに7巻、300万部以上が発行され、新書館はこの日、アニメ化すると発表した。
初日を迎えた同展は、複製原画のほか大学教員ら専門家が作成した解説パネルや家畜の剥製、ドローンやトラクターを展示。「牛の話」「捨てられる作物」「害獣の話」「スマート農業」ーなどテーマ別にコーナーを設け、農林畜産業の現状や食の課題を学ぶことができる。
「荒川 弘〈百姓貴族〉× TOKYO NODAI 2022」の観覧は無料。2023年3月4日までで、日曜・月曜・祝日などの休館日を除く、午前9時半~午後4時半。
「食と農」の博物館が百姓貴族のイベントを開くのは、21年10~11月の連載15周年を記念した複製原画展以来、2度目。
同展には奥州市牛の博物館(岩手県)、国学院大学博物館、進化生物学研究所、全国農業協同組合中央会(JA全中)、中央大学法学部、日本学校農業クラブ連盟、ミュージアムパーク茨城県自然博物館ーが協力している。
この日、オープンに先立ち、共催、協力者ら関係者も参加して開始式典が行われ、「食と農」の博物館長の上岡美保東京農業大学副学長(下の写真右)は「百姓貴族は日本の農畜産業の面白さ、尊さを描いている。この展示を通じ、食の大切さを感じてほしい」とあいさつした。
開催の詳細は東京農業大学「食と農」の博物館の公式ページで。
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