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コメ転作進む  週間ニュースダイジェスト(7月24日~30日)

2022.08.01

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 農林水産省は2022年産の主食用米の生産量が、平年並みの作況であれば673万㌧になるとの見通しを発表した(7月27日)。700万㌧割れは初めてで、主食用以外も含めたコメの生産量がピークだった1967年産の1445万㌧の半分以下になる。21年産米の生産量は昨年の調査で700万㌧割れを見込んだが、生育が良く実績は701万㌧だった。
 同日結果を発表した6月末時点の作付け意向調査では、主食用米からの転換面積が4万3000㌶(23万㌧相当)と、同省が転作の必要があるとしていた3万9000㌶(21万㌧)を上回る見通し。生産調整(減反)が廃止された18年産以降、農水省が示す作付面積の目安を初めて達成するとみられる。
 米価維持を図る作付け転換支援の補助金の効果や、世界的な穀物価格の高騰を背景に飼料用米などへの転作が進んでいる。
 水産庁は今年のサンマ漁獲高は低水準にとどまるとの予想を発表した(7月29日)。


 
▼農相続投(7月26日)
 磯崎仁彦官房副長官は記者会見で、参院議員の任期を25日で満了した金子原二郎農相について「引き続き職責を果たしていただく」と述べた。9月前半とみられる内閣改造まで、民間人閣僚として続投する。金子氏は記者会見で「大臣の任にある限り、全力でその職務を全うしていきたい」と話した

 ▼インドネシアが撤廃(7月27日)
 来日中のインドネシアのジョコ大統領は岸田文雄首相との会談で、東京電力福島第1原発事故を受けた日本産食品の輸入規制を、全て撤廃したと表明した。これまで7県の農産品で放射性物質検査の報告書提出を求めていた。原発事故後の食品輸入規制を継続するのは12の国・地域となった

 ▼生産700万㌧割れ(7月27日)
 農林水産省は2022年産の主食用米の生産量が、平年並みの作況の場合673万㌧になるとの見通しを発表した。比較可能な08年産以降で初の700万㌧割れとなる。作付け転換を支援する補助金により、麦や大豆、飼料用米への転作を促していることが背景にある

 ▼肥料費支援決定(7月29日)
 政府は閣議で、農家の肥料費支援として2022年度予算の予備費から787億円を支出することを決めた。肥料は原油高やウクライナ危機から国際価格が高騰しており、肥料のコスト増加分の7割を補塡する。化学肥料の2割以上の削減に2年間で取り組む農家が対象で、今年6月から1年間に購入した肥料を支援する

 ▼サンマ漁獲低調か(7月29日)
 水産庁はサンマが本漁期(8~12月)に日本近海に寄りつく量は2021年を上回るが、低水準にとどまるとの予想を発表した。流通する1匹当たりの重さは100~110㌘と、小ぶりなものが多い見込み。漁場は比較的遠い公海などが中心になりそうで、燃料費高から小売価格が高止まりする可能性がある

 ▼第1便出港へ(7月29日)
 ロシアの黒海封鎖でウクライナ産穀物の輸出が滞っている問題で、ウクライナ南部チョルノモルスク港で貨物船の船長が、穀物輸出再開の第1便が31日にも出港する予定だと説明した。トルコに向かうという。輸送穀物は世界食糧計画(WFP)が国際支援のため、購入を検討している

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