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穀物の海上輸送再開で合意  週間ニュースダイジェスト(7月17日~23日)

2022.07.25

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 ロシアによる黒海封鎖でウクライナ産穀物の輸出が滞っている問題で、両国代表はトルコ・イスタンブールで、輸出再開と航路の共同監視を柱とする合意文書にそれぞれ署名した(7月22日)。
 しかしウクライナ軍は23日、南部オデッサの商業港がミサイル攻撃を受けたと発表するなど関連地域で戦闘が続いており、合意の実効性が課題となっている。
 一方、国連とロシアはロシア産肥料の輸出促進に向けた合意も締結した。海運大手はリスク回避のためロシアとの取引を控えてきており、国連はロシア産肥料の輸送の安全性担保により企業活動の再開を促す。
 世界農業遺産に滋賀県琵琶湖地域の伝統的漁業と、山梨県峡東地域のブドウ栽培が認定された(7月18日)。


 ▼世界農業遺産に2地域(7月18日)
 国連食糧農業機関(FAO)は、生物多様性の維持や文化の継承がされてきた伝統的な農林水産業を営む地域を認定する世界農業遺産に、滋賀県琵琶湖地域の千年の歴史がある伝統的な漁業と、山梨県峡東地域の地形を生かしたブドウ栽培を新認定したと発表した。日本の世界農業遺産は13地域となった

 ▼生乳価格引き上げ(7月20日)
 関東生乳販売農業協同組合連合会(東京)は、大手乳業メーカーに販売する牛乳向けの生乳価格を、11月出荷分から1㌔当たり10円(8%強)上げ130円程度にすると決めた。年度途中の値上げは異例。他地域でも値上げが広がる見通しで、牛乳の小売価格に影響するとみられる

 ▼物価を押し上げ(7月22日)
 6月の全国消費者物価指数は前年同月比2.2%上昇の101.7と、約7年ぶりの伸び率となった。2%超の上昇は3カ月連続。生鮮食品を除く食料は3.2%上昇。家庭と外食の双方での値上げにより、指数全体を押し上げた。調理カレーは16.4%、ハンバーガー(外食)は7.6%上がった

 ▼放出計画を認可(7月22日)
 東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)でたまる処理水を海に放出する東電の計画について、原子力規制委員会は安全性に問題はないとして正式に認可した。東電は今後、福島県と大熊、双葉両町から事前了解を得た上で、海洋放出のための設備の本格工事に着手する。政府と東電は来春の放出開始を目指す

 ▼輸出再開へ合意(7月22日)
 ロシア軍の黒海封鎖でウクライナの穀物輸出が滞っている問題で、両国はそれぞれ仲介役の国連、トルコと輸出再開と、航路の共同監視を柱とする合意文書に署名した。ウクライナ側は数日中に輸出再開の準備が整うとし、国連は数週間以内にも本格的な貨物船の出入りが始まるとの見通しを示した

 ▼肥料高対策800億円(7月23日)
 政府は農家が使う肥料のコスト増加分の7割を補塡する支援金として、予備費から800億円弱を充てることが分かった。支援金は6月以降に購入した分までさかのぼって支給し、今秋から来春までに使う肥料が対象。化学肥料の使用量を2割減らすことを条件とする

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