つくる

吉川元農相に有罪判決　　週間ニュースダイジェスト（5月22日～28日）

2022.05.30

ツイート

吉川元農相に有罪判決　　週間ニュースダイジェスト（5月22日～28日）の写真

　農相だった2018～19年に大手鶏卵会社の前代表から現金計500万円の賄賂を受け取ったとして収賄罪に問われ、無罪を主張した吉川貴盛元農相に対し東京地裁は懲役2年6月、執行猶予4年、追徴金500万円の有罪判決を言い渡した（5月26日）。吉川被告は国際機関が策定したアニマルウェルフェアの指針案に、農林水産省が反対意見を表明する見返りとして、前代表から現金を受け取ったなどと認定された。吉川被告は500万円以外にも、農相就任前と退任後に前代表から計1300万円を受け取っていた。
　一方で、吉川被告から金銭を要求するようなことはなく、農水省の重要な政策判断はゆがめられなかったとして、執行猶予が付いた。
　愛知県豊田市の取水施設「明治用水頭首工」の復旧が難航した。


　▼4月の外食売り上げ回復（5月25日）
　日本フードサービス協会が発表した4月の外食売上高（全店ベース）は、前年同月より13.5％増えた。コロナ禍のまん延防止等重点措置が3月下旬に全面解除され、客足が堅調だった。業態別ではファストフードは8.4％増え、ファミリーレストランは17.5％、パブ・居酒屋は81.9％も伸びた

　▼キリン値上げ（5月25日）
　キリンビールは主力商品の「一番搾り」などビール類や缶酎ハイ、ノンアルコール飲料、輸入洋酒を10月納品分から6～17％程度値上げすると発表した。家庭用ビール類の値上げは約14年ぶり。原材料価格などの上昇を受けた。アサヒビールも10月からの値上げを発表済みで、競合他社も追随の見通し

　▼復旧めど立たず（5月25日）
　大規模な漏水が起きた愛知県豊田市の取水施設「明治用水頭首工」は、東海農政局が仮設ポンプの増設で農業用水の供給を試験的に再開した。5月中の水の安定供給を目指すが施設の復旧は難航しており、水田が干上がったり田植えが始められないといった影響が出ている

　▼500万円は賄賂（5月26日）
　鶏卵生産大手「アキタフーズ」グループの秋田善祺元代表から現金計500万円を受け取ったとして収賄罪に問われた元農相吉川貴盛被告（71）に、東京地裁は懲役2年6月、執行猶予4年、追徴金500万円の判決を言い渡した。判決は、被告はアニマルウェルフェアの国際基準案に反対するなど鶏卵業界に便宜を図ってもらいたいとの趣旨を知りながら、現金を受け取ったとした

　▼海上封鎖で応酬（5月26日）
　ロシア大統領府の発表によると、プーチン大統領はイタリアのドラギ首相との電話会談で、ロシアの海上封鎖がウクライナからの穀物輸出を妨げているとの見方を否定した。これに対しジャンピエール米大統領報道官は記者会見で、ロシアがウクライナの港からの食料輸出を妨げており、食料危機の責任は「ロシアにある」と述べた

　▼輸入を特定国に依存（5月27日）
　政府は2021年度版の「農業白書（食料・農業・農村の動向）」を閣議決定した。コロナ禍やウクライナ戦争で食料安定供給に懸念が生じていると強調。主要農産物の輸入で「特定国への依存が高い」と指摘し、輸入国の多角化や食料自給率の向上が急務と訴えた
　

最新記事