世界農業遺産通じ石川県と連携 東京農業大、留学生が能登で研修へ
2022.03.10
東京農業大学(江口文陽学長)は10日、石川県と「世界農業遺産を通じた国際貢献に関する連携協定」を結んだ。
世界各国・地域や大学と協定を結び食料・環境・健康などの分野で活躍する人材育成に取り組む農大と、能登半島が2011年に国連食糧農業機関(FAO)の世界農業遺産(能登の里山里海)に登録された石川県と連携することで、国際的な人材育成により開発途上国の地域活性化を進め、国際貢献につなげる。
具体的には、世界農業遺産の認定効果が農業や観光に波及している石川県のノウハウを生かし、農大の留学生が能登で、農家民宿や農産物直売所の運営や経営を実践的に学ぶインターンシップ研修を受ける。20人規模の留学生を対象とした研修を今秋始めるという。
11年の能登の世界農業遺産登録は、佐渡(新潟県)と並び日本初だった。農大が国際貢献に関連した協定を、自治体と結ぶのは初めて。
東京都世田谷区の農大で同日行った連携協定締結式に出席した谷本正憲石川県知事(写真左)は「能登の里山里海を守っていくだけでなく、発展させたい。研修を受ける留学生には、世界への情報発信も期待している」と述べた。
農大の江口学長(同右)は「実学と実践をする場が石川県にはある。日本の原風景を備えた里山里海に留学生が出向いて、日本の農業や食を考えるきっかけにしてほしい」と述べた。
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