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ムスリム対応のすし店オープンへ  ドンキ、マレーシア4号店で  NNA

2023.04.13

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ムスリム対応のすし店オープンへ  ドンキ、マレーシア4号店で  NNAの写真

 ディスカウント店「ドン・キホーテ」などを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は4月27日、マレーシアの行政都市プトラジャヤで開く国内4号店内に同社として初めて、全てのメニューをイスラム教徒(ムスリム)も楽しめる「ムスリムフレンドリー」のすし専門店を開業する。ハラル(イスラム教の戒律で許されたもの)対応の品ぞろえも充実し、マレーシアで最大の人口であるムスリムの集客を促進する。

 首都クアラルンプール近郊のプトラジャヤにある国内最大規模の商業施設「IOIシティーモール」の第2期増床部分に「JONETZ by DON DON DONKI(ジョウネツバイドンドンドンキ)」のマレーシア4号店を出店する。同商業施設が増床されたことで、さらなる集客が見込まれることから、出店を決定した。(写真:JONETZ by DON DON DONKI 4号店のイメージ=PPIH提供)

 売り場面積は1763平方㍍。店内は「京都」をテーマとしており、日本の風景をイメージした壁紙や桜の装飾を施す。

 4号店の目玉はムスリム対応のすし専門店「鮮選寿司」。全てのメニューを豚肉やラードを使わない「ムスリムフレンドリー」で提供する。メニュー数は130SKU(最小在庫管理単位)で、ポークフリーを徹底するほか、シャリに使う赤酢もノンアルコールとし、日本の本格的な品質を保ちながらも、「炙りずし」や「稲荷軍艦」など生魚以外のメニューも豊富に展開する。

 マレーシアに出店する鮮選寿司としては2軒目で、ムスリム対応は同社グループ初となる。1軒目は昨年11月に地場ショッピングモール運営大手サンウエー・モールズがスランゴール州サンウエーで運営する大型商業施設「サンウエー・ピラミッド」内の「JONETZ by DON DON DONKI」3号店に開業。マレーシア以外では、香港に5店、タイに3店展開している。

 商業施設の利用者はムスリムが多いことから、4号店ではハラル認証を受けた菓子や食料品を中心に取り扱う。買った飲料や食品をその場で食べられるよう、112席分のイートインスペースを設置する。

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(すし専門店「鮮選寿司」のマレーシア2号店=PPIH提供)


 唐揚げや揚げたこ焼きを屋台風の売り場で提供するほか、ぜんざいやどら焼きなど小豆を使った日本のデザートをメインに提供する甘味処も設ける。また、既存店で大ヒット商品となっている「和牛串」のコーナーや、店内で販売している精肉をその場で焼いて食べられるスペースを設置するという。

25年6月末までに5店出店


 PPIHの広報担当者は今後の店舗展開について、2025年6月期(24年7月1日~25年6月30日)までに5店の「JONETZ by DON DON DONKI」の新規出店を予定していると説明。「鮮選寿司や和牛串などの物販飲食を含む新規業態の拡大にも取り組む」としている。

 PPIHは21年3月、クアラルンプール市内中心部の商業施設「ロット10」に1号店を開業。同年12月にスランゴール州プタリンジャヤの商業施設「トロピカーナ・ガーデンズモール」に2号店、昨年11月に大型商業施設「サンウエー・ピラミッド」に3号店をオープンした。(NNA)

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