熊本が宮崎抜き5位 2位鹿児島は2.4%減 20年の農業総産出額
2022.01.17
農林水産省が昨年12月に発表した2020年の農業総産出額によると、都道府県別の首位は北海道の1兆2667億円(前年比0.9%増)で、鹿児島の4772億円(2.4%減)、茨城の4411億円(2.5%増)と続いた。4位千葉(3852億円、0.2%減)までの順位は4年連続で変わらず、5位に熊本(3407億円、1.3%増)が入った。前年5位の宮崎は6位(3348億円)に後退した。
(表:上位5道県の農業産出額の推移)
品目別に見ると、コメが全体で前年比5.7%減の1兆6433億円となる中、都道府県別の順位は新潟(1503億円)、北海道(1198億円)、秋田(1078億円)と続き、1~3位は前年と同じだった。
野菜は全体が4.5%増の2兆2481億円と伸びが目立つ中、都道府県別の首位は北海道(2145億円)で、茨城(1639億円)、千葉(1381億円)と続き、1~3位は前年と変わらなかった。
果物は全体が4.1%増の8741億円。1~3位は青森(906億円)、長野(894億円)、和歌山(759億円)となり、前年と同様だった。
肉用牛は全体が6.3%減の7385億円と不振だった。和牛の生産頭数は増えたが、外食やインバウンド(訪日外国人)需要低迷による価格下落が響いた。鹿児島(1151億円)の首位、以下、北海道(960億円)、宮崎(708億円)と続き、上位の顔ぶれは変わらなかった。
農業総産出額の総計は前年比0.4%増の8兆9333億円と、3年ぶりに増えた。外食需要減少でコメや肉用牛の価格が下落したが、野菜や果物が巣ごもり需要を取り込み、前年を395億円上回った。都道府県別では全体の4割に当たる19道県が前年より多かった。
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